真壁「伊勢屋旅館」宿泊!明治創業の「勢州楼」の歴史 -真壁⑶

真壁「伊勢屋旅館」宿泊!明治創業の「勢州楼」の歴史 -真壁⑶

真壁の伊勢屋旅館に宿泊!以前から宿泊してみたいと思っていた老舗旅館です!ここは元々料亭として始まり、真壁の花街とも深い関わりのある旅館。また、文化財に登録されており、建物も素晴らしかったです…!

伊勢屋旅館の歴史

茨城県桜川市真壁町真壁193。真壁の上宿通りに面している「伊勢屋旅館」。今回の宿泊場所である。

伊勢屋旅館

まずは伊勢屋旅館の歴史について。

桜川市観光協会のホームページに歴史がまとめられている。

明治中期に料亭「勢州楼」として創業。修復改修を繰り返しながら現在も当時の姿を残している。「知の冒険」さんが料亭の話については取材されているので参考に。→名を馳せた元料亭の老舗旅館「伊勢屋」へ行ってきた!

文化財の主屋

「勢州楼」
屋号が旧字体で描かれたものも残っている。右読み、旧字体で戦前のもの…

勢州楼

2階で芸者を呼び、宴会を開いていたそうで真壁で一番の料亭だったとか。旅館として開業したのは戦後まもない70年ほど前。現在の女将さんは若いので歴史についてはそこまで詳しく無さそうだった。

真壁は3月に開催されるひな祭りが有名らしく、伊勢屋旅館でも2階がお食事処になったり、帳場のところに大きなお雛様が展示されるなど賑わいを見せる。私が行ったのは8月で特に行事は無かったので、今度は3月に行ってみたいな!

伊勢屋の看板
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国登録有形文化財の旅館

伊勢屋旅館の主屋と土蔵が、平成12年に国登録有形文化財に登録された。

国登録有形文化財

女将さんに、「明治24年旧正月新調」の文字が残る障子を見せていただいた。明治期につくられた建物であることを実感する。

明治24年旧正月新調

西側の外壁だけ土蔵造りとなっており、防火に配慮した造りになっているのだとか。真壁では大火に見舞われたこともあり、各建物が防火対策を行っている。

伊勢屋旅館 外観

入り口を入ると、帳場や火鉢など昔のまま残されていて趣深い。

帳場

ちなみに、文化財に登録されている土蔵は主屋の裏手にあり、宿泊した部屋から眺めることができた。江戸時代の土蔵だそうだ。

江戸時代の土蔵

地元の方々に愛される文化財の旅館…帳場には娘さんの写真なども飾られていて何だかほっこりしました。

伊勢屋旅館の切り絵
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伊勢屋旅館に宿泊!

宿泊の予約は電話で。女将さんのお母さまと一緒に働かれているので、電話の時は先代の女将さんが対応してくださいました。

2021年8月訪問

料金は、二食付き7500円。文化財の旅館に泊まれて二食付きこのお値段は安いですね~

欄間も素晴らしい
大きい柱時計

宿泊するお部屋は、主屋の奥にある昭和40年頃に旧住居を改築した宿泊棟。

宿泊棟廊下

予約するときに、「古い部屋に泊まりたい」と伝えたら、「ご飯の時に古いお部屋を使用するのはどうでしょう?」と提案された。現在は主屋の方に泊まる方は少ないのかもしれない。

今回は2番

今回宿泊したのは、2番のお部屋。テレビ、エアコン、Wi-Fi何でも揃っていてとても快適です~

客室

炎天下の中歩いて来たので、キンキンに冷えたお茶のサービスが嬉しかった…細かいところまで気遣いが素晴らしい。

お茶とお菓子
昭和ガラスの窓

現在は5代目の女将さんが旅館を切り盛りしている。Instagramも交換して頂くほどとてもフレンドリーな方で、老舗旅館に宿泊したとは思えないほど楽しかった。

タオルには、”感謝”とイラスト入りの手描きメッセージ。うわ~素敵すぎる。

タオル

館内をウロウロ。他には3部屋ほどあったがこの日は他にお客さんはいなかった。

1号室

お手洗い、洗面所も綺麗に改装されていて快適。

御手洗い

食事をとった主屋の部屋。

主屋

木の看板も味わい深い…七番、定員参名と書いてある。

木の看板

隣の部屋は大人数が収容できる広い部屋。主屋は計3室ある。

六番

お風呂は主屋から渡り廊下を渡った独立した小屋のような部屋。

右奥が風呂場

今まで老舗旅館のレトロなお風呂ばかり見てきたので、ここまで綺麗に改装されているのは初めて!

風呂場の洗面所

元々は昔ながらのタイルのお風呂だったそうだが、若い人も宿泊できるように改装したのだろう。シャンプー、リンスなども完備。

風呂
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心温まる夕食&朝食

夕食までの時間、少し歩いてコンビニに行ったりふらふらと街中を探索。灯りが灯り始めた旅館の外観も良いな~

旅館の夜
夜の帳場

女将さんお手製の夕食!どの料理も美味しくて大満足です。(個人的に好きなものばかりで女将さんに好み把握されているのかな?と思ってしまうほどでした。)

夕食
美味しい茄子の肉詰め

箸袋には”文化庁登録文化財の宿”

箸袋

朝食も美味しくいただきました!

朝食

2階、主屋から眺める真壁の街並み。

2階から
歴史を感じる

しかも、珈琲までサービスして頂き…朝から女将さんの優しさに感動。

コーヒーまで頂きました

”優しさは人の憂いを共にすること”部屋に飾ってあった言葉が、まさにこの旅館にぴったりだなと感じた。

最後にお誕生日のお祝いまで頂いてしまい…頭が上がりません。

プレゼンとまで!

文化財の旅館に宿泊することが目的で訪れたけど、女将さんの優しいい心遣いに終始感激…また女将さんに会いに真壁に訪れたいな。

旅館に展示されていた、真壁てくてくマップを片手に真壁探索二日目へ。

 

(訪問日:2021年8月)

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