真壁「飯塚通り」の今は無き”下の鶴屋”、「鈴木醸造」 -真壁⑿
真壁町の探索記事、今回で最後です!ぜひ最後までお楽しみください~
市塚章一家住宅
真壁町の南側にある「飯塚通り」。この後、飯塚通り近くの「つくばぷりんふじ屋」でお土産を買う予定。
右手にある門は「市塚家」とあるが、この通りに同じく市塚家が3軒並んでいるので見分けるために正式名称「市塚章一家住宅」と表す。
明治32年築の長屋門が国登録有形文化財。真壁に残る長屋門の中で、海鼠壁を用いた唯一のもので、繰形や舟肘木、金物の装飾など、細部まで意匠が凝っているという。
市塚政一家住宅
さらに斜め向かいの「市塚政一家住宅」。
明治初期築の長屋門が国登録有形文化財。大型の長屋門。正面左は穀物蔵で、軒先に俵が吊るさているのは米検査所の遺構らしい。
市塚昌宏家住宅
こちらは「市塚昌宏家住宅」。江戸末期築の表門が国登録有形文化財。
また、飯塚通りの説明看板も設置されていた。
元々は真壁城下町より古い道で、本通りであったそうだ。現在も長屋門が多く、落ち着いた景観が保たれている。
元病院?歯科医院の看板
飯塚通りから一本裏道にたまたま入ったときに、石造りの蔵が見える邸宅を発見。
とても広い邸宅だな…と思いつつ表へ。
文化財登録されていないが表門も立派!
門をよく見たら、歯科医師会員のプレートが残っていたので、元歯科医院だったのだろう。
その下には少し年代が古そうなプレートも。貴重な遺構を見ることができて嬉しかった。
古橋家
愛宕神社の隣、新しい民家の中にポツンと国登録有形文化財のプレートが残っているのが見えた。一眼レフで拡大してみると…
やはりあった。「古橋家」と書いてある。
しかし、文化財の建物は見当たらなかったので不思議に思っていた。
帰宅してから調べてみると、東日本大震災の際に被災し、取り壊したそうだ。→まかべの民話となった住宅を巡る町歩き 歴史ある物語の地を訪れよう
「下の鶴屋」と呼ばれ、民話にもなった荒物屋「鶴屋」は、愛宕神社の隣に明治18年築の本格的な見世蔵が存在したようだ。建物は残っていないが、リストから抹消されてもなお、国登録有形文化財のプレートを残していることに建物への愛を感じた。
下宿通り
飯塚通りから一本北側の「下宿通り」へ。
なるべく建物の見落としが無いように隅々まで歩いているので、あっちに行ったりこっちに行ったりとウロウロしている。
元お茶屋さん?急須などが並べられている。
下宿通りにある、「旅人cafe TOY BOX」。店頭にトゥクトゥクが置いてあって雰囲気良さそうだったが、お休みだった。
密弘寺の入り口。常夜燈が2つ並んでいた。
市塚家
下宿通りから横町の細い道を入っていく。ここにも文化財が2軒ある。
まず左手にあったのが、「市塚紀夫家住宅」。
明治初期築の店舗及び主屋が国登録有形文化財。
正面左側はかつて養蚕所だったそうで、煙田出しの小屋根は当時の名残だという。
土台が石造りの小さなショーウィンドウも素敵。
右側には水琴窟もあった。庭園とかで見かけるものだけど、店舗の横に設置されているのは珍しい気がする。
元々は石造りの蔵だったのだろうか…半壊している。
村上家住宅
同じ通りにある「村上家住宅」。
明治35年頃築の主屋・土蔵、昭和初期築の離れと表門が国登録有形文化財。夕方になってきて写真がブレやすくなっている…
材木商だった村上家の建物群。表門の形式は薬医門で、近隣の本家から移築したものだそうだ。
桜の模様が屋根の棟に飾られていて可愛い。鬼瓦には村上のマークも。
星野家住宅
西町の通りを抜けて、高上町通りへ戻ってきた。まだ紹介していなかった「星野家住宅」。
明治中期築の店舗及び主屋が国登録有形文化財。
ショーケースの台座に乾物商だった頃の屋号「諸川屋」が見える。右読み、かつカタカタだったので最初は何の事かさっぱりわからなかった。
欄間の窓ガラスも素敵~
真壁町の日が暮れる…
旅館に戻る前に、もう一足伸ばしてコンビニに買い物へ。歩いて10分ほどだが、最後に面白いものを見つけた。
鈴木醸造と斎藤一人
茨城県桜川市真壁町古城191。歩いていたら、ホーロー看板がたくさん並んだ倉庫があった。
「キアゲの醤油」、この場所にある「鈴木醸造」が作っている醤油のことらしい。
桜川市の観光協会のホームページにまとめられている。
醤油醸造業を始めたのは、大正14年頃。登録有形文化財の主屋と長屋門が残っていたらしいが、見落としてしまった~…裏道に面していたようだ。
それよりも隣の男性の像が気になってしまった。
上に看板が設置されていた。
「斎藤一人さんのプロフィール」…
「銀座まるかんの創設者で、納税額日本一の実業家として知られています。」
たぶんこの建物は、銀座まるかんの特約店だから像を設置しているのだろう。納税額日本一って凄いな…
(訪問日:2021年8月)
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