「栗山配水塔」昭和初期の近代遺産。地域のランドマーク的存在は今も現役 -矢切⑷

「栗山配水塔」昭和初期の近代遺産。地域のランドマーク的存在は今も現役 -矢切⑷

松戸市栗山にある「千葉県水道局栗山配水塔」は、国登録有形文化財に登録された文化財です!

矢切駅からすぐ近く。見たことがある方も多いのではないでしょうか?今回の探索、最後の目的地です!

「栗山配水塔」身近な近代建築

千葉県松戸市栗山198。前回の文化財「柳原水閘」から東へ、北総線「矢切駅」へ帰る途中にもう一つ文化財がある。

遠くからでもその立派な姿が露わに。
洋風なドーム型の建造物がそびえ立つ姿からは、まさか配水塔だとは思わまい。

千葉県水道局栗山配水塔

こちらが「千葉県水道局栗山配水塔」。昭和12年(1937)築、平成29年(2017)に国登録有形文化財に登録されている。

平成30年に登録を祝して授与式や記念イベントが開催されているらしい。近くで見学できたようだ。今度も見学会、開催されると良いな~

ドーム状の屋根

松戸市のホームページに詳しい歴史が紹介されている。→地域の水道を支え続ける貴重な近代遺産「栗山配水塔」

特徴
美しいドーム状の屋根と塔頂部のパーゴラ風の通気口
創設当時の原型が良く保たれている県営水道および地域のシンボル

歴史
昭和12年 旧古ケ崎浄水場の施設の一部として建設
昭和15年 旧古ケ崎浄水場が給水を開始
昭和33年 栗山浄水場の施設として給水を開始

太平洋戦争時には、攻撃目標とならないように、塔全体を黒ペンキで塗って戦禍を逃れたとも!

千葉県内で近代建築の配水塔は他に類を見ないのではないかと思う。昭和初期頃に建てられた配水塔、県内にも今は無いだけで存在したのだろうか?

現役!

現在も松戸市一帯の配水を担っており、戦前から現在まで地域のランドマーク的存在である。

戦前から変わらずに

春、桜の季節に内部見学会が開催されていたようなので、コロナが落ち着いたら再開されるだろうか。令和4年度は事前予約制(申込先着順)で実施された模様。→「桜の季節見学会」について(令和4年春開催)

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矢切駅南側「栗山商店会」

北総線「矢切駅」の南側には「栗山商店会」の街灯が建っている。

栗山商店会
鰻料理店「あじろ」
チェーン店やスーパーなど

駅の北側と比べると個人商店が少なく、あっという間に矢切駅に到着。

矢切駅

駅前ロータリーには「水上勉氏旧居跡」の碑が建っていた。

水上勉氏旧居跡

社会派推理小説家として、また貧しい生活者に視点をおいた叙情的な小説で独自の作風を確立した水上勉氏は昭和32年(1957)から約2年間松戸市下矢切に在住していました。その間に氏は推理小説「霧と影」を発表し作家として一躍脚光を浴びることになります。作品「霧と影」や自叙伝「私の履歴書」「冬日の道」などには矢切時代のことや松戸の地名が書かれています。(松戸市観光協会より)

 

(訪問日:2022年2月)

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