《京都旅行記》海の京都・遊廓・老舗旅館・商店街巡り…大人な京都レトロ旅
2022年秋、友人と2泊3日の京都旅行へ。いわゆる一般的な観光名所ではなく、元遊郭の旅館や銭湯、酒蔵など、地元の方にもびっくりされるようなディープな京都旅をしてきました。
今回は、その一部写真と概要をまとめてみました!楽しんで頂けると嬉しいです。
秋の京都旅行 概要
2022年10月。社会人になって初めての有給を使って、2泊3日の京都旅へ。正確には夜行バスを使っているので2泊4日?
1日目は海の京都を楽しみました!
《1日目》
夜行バス→京都駅→綾部駅→西舞鶴駅→天橋立→与謝野町→井筒屋旅館宿泊
《2日目》
与謝野町→福知山駅→中書島駅→旧橋本遊廓→伏見駅→多津美旅館宿泊
《3日目》
旧橋本遊郭→烏丸御池駅から祇園四条駅→今宮神社あぶり餅→船岡温泉→旧五条楽園→帰宅
今回の同伴者は、就職してから知り合った同期の女の子。元々レトロな建物や商店街が好きらしいですが、まさかこんなにディープな趣味まで理解してくれるとは!今まで同年代、かつ女性で同じような趣味の人にリアルで出会ったことが無いので私の方が驚きを隠せません。
結果的には大満足だったようで、次回は2月か3月に岐阜のレトロ旅をする計画も立てています♪
大人の修学旅行、千葉県以外もたまに行きたいですね~
綾部駅~遊廓跡
仕事終わりに夜行バス東京発に乗り込み、京都に朝6時頃着。初めての有給取得にもワクワク!まず向かったのは、京都駅から天橋立方面。7時頃の電車に乗り、さらに5時間ほど。
電車の乗り換えで、山陰本線「綾部駅」にて下車した。次の電車まで周辺を探索。
土地勘が全くないので駅周辺をぶらぶらと歩いていたが、駅南側の田町に「小西屋」という老舗旅館があることを後から知った。
線路沿いを歩いていたのだが、宗教法人大本の本部へと続く「大本通り」沿いが古い商店街が残っているので歩けばよかったなあと思う。特に遠坂薬局本店…
しかも、一本裏道の月見町が遊廓跡だった…事前に全く調べていなかったので見当違いな場所をひたすら歩いていたのが残念。
綾部駅から舞鶴線へ。
西舞鶴駅~若の湯
舞鶴線「西舞鶴駅」にて下車。実は、一度見ておきたかった文化財があるのです!
本当は城跡公園も行きたいところだけど、次の電車が迫っているので足早に商店街「サンモールマナイ」を抜けて行く。
アーケードの商店街を抜けた先もレトロな商店街が広がっている。流石、城下町。商業圏も広いし老舗旅館もいくつかある。
どうしても見たかったのが、商店街の一角にある銭湯「若の湯」。国登録有形文化財に登録されている洋風な銭湯だ。
最近、リニューアルしたそうでホームページではグッズの販売や歴史が紹介されている。
若の湯の創業は明治36年。100年以上の歴史を積み重ねてきました。現在の建物は大正12年に建てられたものです。(屋根部分は火災の為、当時の形とは違っています。)
2008年に環境省の平成の名水百選に選ばれた真名井の清水を使用してお湯を沸かしています。
2016年には壁の修繕に伴って浴室壁面の背景画(通称:銭湯ペンキ絵)も一新しています。
現在では2名しかいない銭湯絵師である中島盛男さんに男湯は「富士山と天橋立」、女湯は「赤富士」でどちらも「富士山」をテーマにして描いてもらいました。
関西ではタイル絵が主流の為、中々お目にかかる事がないペンキ絵を眺めながらゆっくりとお湯に漬かって日々の疲れを洗い流してください。
今度は旅館に泊まって若の湯に入りたい…
天橋立~サイクリング
京都丹後鉄道宮舞線に乗って、天橋立駅へ到着。長い旅だったな~
お昼は、「橋立大丸」で「あさり丼」を注文。とろっとろの卵とアサリの旨味が凝縮されていて美味しかった!
人生で一度は訪れたいと思っていた天橋立。日本三景の一つとしても有名。
百人一首が昔から好きで、「大江山生野の道の遠ければまだ文も見ず天橋立」で天橋立を知ってから、どんな道なのだろうと気になっていた。
歩いて天橋立を渡ると1時間ほどかかるので、今回は貸自転車で片道15分くらい!
白い砂浜と青い松。どこまでも続く自然の中を自転車で駆け抜ける爽快感は素晴らしい。身体が浄化されました。
与謝野町駅~井筒屋旅館
そして1日目の宿泊地、京都府与謝郡与謝野町加悦へ到着!与謝野町駅から旅館の方に車で送迎していただいた。歩くと1時間ほどかかるので助かりました…
宿泊した旅館は「井筒屋旅館」。明治23年創業の料理旅館です。
2食付きで一人2万円ほど(当時は全国旅行支援で30%引きに)。
本館でお食事をいただき、明治時代に建てられた離れで一泊。貸切なので人目を気にせず楽しめます。
・歴史好きな女将さんが沢山話してくださる!(芸者さんの話も伺いました)
・丹後の逸品料理を贅沢に楽しめるお食事に舌鼓!
・歴史を感じる五右衛門風呂
・きめ細かな対応で笑顔がいっぱい
チェックインを済ませた後、明治から昭和初期の建築が多く現存する「ちりめん街道」を探索。与謝野町は、与謝野鉄幹・晶子ゆかりの地でもあり、丹後ちりめんの生産地として栄えました。
ちりめん街道は、「重要伝統的建造物群保存地区」です!
夕方と次の日の朝、時間をかけて街並みを探索。特に度肝を抜かれたのが「旧尾藤家住宅」だった。有料で一般公開されている。
丹後ちりめん商家。一部の写真しか載せませんが、これは近代建築好きが唸る建物だと思います。
究極の和洋折衷!とは言いすぎかもしれないですが…
個人的には御手洗いがたまりませんでした!何か所も昔のままの陶器が残っているのです!浴室も!
戦前の古便器を調べている私にとっては必然的な出会いである邸宅でした。
訪問したのが金曜日ということもあり、私たち以外に歩いている観光客の姿は見当たらず。
ゆっくり楽しめるのは良いが、観光地としてはどうなのだろう…京都市内は混雑しているというのに。海の京都も若い人にもっと知ってほしいと思った。
福知山駅~商店街
2日目。与謝野町駅から山陰本線を乗り継いで「福知山駅」へ。福知山もレトロな建物が多く残っているというので、北東の西長周辺を探索。
福知山駅正面通り商店街に面した眼科も現役だが近代建築。
そしてお目当てのアーケード付商店街「新町商店街」へ。華やかな飾りつけで気分が明るくなる商店街だった。
商店街にカフェ兼アンティークショップの「まぃまぃ堂」というお店があった。あまりにも骨董品、小道具が多くて1~2時間ほど滞在してしまった。
手づくりのお菓子やケーキも美味しい。毎日通いたい。
新町商店街は私の好きな本の表紙になっているのでずっと訪れてみたかった。『昭和街道 特集消える商店街 日本全国古い町並みめぐり』。
福知山も時間が足りない…!
伏見~日本酒
その後は、京都駅に戻って2日目の宿がある京阪本線沿いへ。中書島で途中下車。
中書島も昔は遊廓があり、現在も洋風な銭湯「新地湯」がその面影を伝えている。
どうしても入浴したかったので、宿でチェックイン後、再び中書島を訪問して新地湯のお風呂に入った。
月桂冠大倉記念館にて日本酒の歴史と試飲を堪能。記念館の入館料は600円。最後に、10種類の中から好きなお酒を楽しめて大満足!
近くには寺田屋事件の寺田屋。現在は一般公開されているだけでなく宿泊も可能だとか…
16時頃に行ったら既に閉館していた。次は宿泊してみたい。
橋本遊廓~多津美旅館
2日目の宿は、京都府八幡市橋本中ノ町の「多津美旅館」。
素泊まり4千円ほど。電話予約のみで、1週間前から予約が可能だ。
こちらは元遊郭の建物を現在もそのまま旅館として利用されている。コロナ禍は休業していた。
長年の夢だった旅館に投宿出来て感動…
当時の息遣いが聞こえてきそうな建物だった。
『遊廓に泊まる』、貴重な旅館が現在も残っていることに感謝です。
旧橋本遊廓にはもう一軒、泊まれる遊廓がある。
こちらは見学料500円で泊まらなくても見学が可能。嬉しい。
橋本遊廓。京都府と大阪府の県境にひっそりとかつての色街が色濃く残っている。
京都市内の近代建築巡り
3日目は京都市内へ。烏丸御池駅から祇園四条駅までの間を探索し、近代建築を堪能した。
国登録有形文化財に登録されている「フランソア喫茶室」にも立ち寄った。1934年開店。
お昼は、京都の老舗レストラン「スター食堂」でオムライス!
錦市場近くの錦湯は閉業してしまって残念…
一文字屋 あぶり餅
そしてバスで20分ほど移動し、京都市北区にある今宮神社へ。参道沿いにある一文字屋のあぶり餅が気になっていたのだ。
創業1000年を超える老舗。竹串に刺さったきな粉餅を炙り、白味噌のタレで甘じょっぱく仕上げた逸品。1人前10本ほどだがすぐに完食。
持ち帰りはほぼ不可能に近いので、ここでしか味わえない味。次は向かいの「かざりや」のあぶり餅を食べてみたい。
西陣~マジョリカタイル
今宮神社から徒歩15分ほど、京都市北区紫野南舟岡町へ。文化財登録されている「船岡温泉」に入浴!
何度も本やネットで写真は見てきたが、予想を上回る豪華な脱衣所、浴室だった。これを日常的に利用できる近隣の方が羨ましい!!
また、近くの元銭湯カフェ「さらさ西陣」へ。
目が眩むほどのマジョリカタイル…
Wi-Fiも完備しているので旅の終盤、まったり過ごすのにぴったりだった。
五条駅~五条楽園
最後、京都駅に戻る前にもう一駅!無理を言って立ち寄ったのが旧五条楽園。京都最大の遊廓だった場所。
ここも元遊郭の建物に宿泊することが可能。今度は旧五条楽園で投宿したいな。
また、任天堂の本社屋がホテルにリニューアルオープン。「丸福樓」、1泊4万ほどなのでなかなか手が出ないが…憧れるなあ。
京都旅、いかがだったでしょうか。皆さんがお好きな場所もありましたかね~
千葉県以外の写真は千葉の記事が追い付いていないので載せていないのですが、今後折を見てまとめたいなと思います。来年もレトロ旅ができますように!
(訪問日:2022年10月)
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