JR湖北駅南口の商店街と今昔。「FLOWERPOT Ave」とアーケード商店街 -湖北⑶
我孫子市中里、JR湖北駅周辺の探索。つづいては、南口に広がる商店街。南口は比較的新しい街ではあるが、渋いアーケード屋根がつづく商店街が気になりました。
湖北駅と今昔写真
千葉県我孫子市中里。JR成田線「湖北駅」。
構内には成田線開業120周年記念で写真展が開催されていた。(2022年3月訪問時)
明治36年に発行された「成田鉄道名勝紙」が紹介されている。明治時代は、成田線に喫茶室が存在したことが窺える。なんて上品な雰囲気なのでしょう。
昭和40年代ごろ、当時盛んだった行商人の足としても利用されていた成田線。その写真もいくつか展示されていた。
下が昭和40年代に盛んだった行商の写真。電車の入り口ギリギリの大きな荷物…
下は木下駅の写真。「カラス部隊」と呼ばれ、朝早く出発し成田線で東京に通っていた女性たち。
湖北駅ホームには今も行商人の荷台が残っている。
湖北駅ホームには鋼鉄製の「担ぎ台」が3台保存されている。駅の改良工事に伴って、2台は我孫子市、2台は鉄道博物館へ寄贈されたそうだ。令和2年時点で7台現存。
東京方面に農産物を行商に出かける女性の姿を彷彿とさせる。
湖北駅南口の商店街「FLOWERPOT Ave」
湖北駅南口へ。駅前の観光案内板を見ると、南口から西側にある「正泉寺」は幕末期の門が残っているらしく、いつか行ってみたい。
湖北駅南口は駅前に広めのロータリーがあり、比較的新しく開発された地域。
そして、UR都市機構湖北台団地を含む新興住宅地であり商業施設も多い。北口の古い街並みが残る旧道とは打って変わって、人通りも多い。
写真には写っていないが、駅南側は飲食店も多く、スーパーもある。衣食住には困らなそう。
たばこ自動販売機のホーロー看板がぽつんと残る。昔は商店だったのだろう。今は買取店。
黄色い外壁が特徴の湖北駅。駅前の建物と同じ色。
湖北駅から西側を向くと、商店街のような一角とアミューズメント施設?のビルが見えた。
湖北駅前通りから南へ、湖北駅南口の丁字路へまず向かう。
駅前通りから突き当たる道は「四季の道」と呼ばれているようだ。西側の湖北台団地からさらに先、利根川まで続いている道。
話は逸れるが、四季の道を北へ進み利根川沿いにある「小堀の渡し」が現在も運航しているらしいのでいつか乗船してみたい。大正3年にはじまった渡し船で、利根川下流域に残る唯一の渡し船。→取手市ホームページより
「マルミ」店名のフォントが可愛いビル。
玩具店かな?と思ったら、「マルミくだもの」という青果店らしい。2階は喫茶店とかだったのかな。フルーツパーラー?
その斜め向かいにある二階建てのビルが並ぶ一角。商店街の予感。
中央に並ぶ街灯に「FLOWER POT」と書いてあった。商店街の名称だろうか?
2012年のストリートビューを見ると、同じ名称が掲げられたアーチが両出入口に存在したようだ。2018年頃に撤去されている。
「FLOWERPOT Ave」商店街。
右奥には文具店、店頭にはガチャガチャ。
この後行く、湖北台団地の方の商店街に比べると洋風でデザイン性のある一角。なんだか郷愁を誘う。ロケとかで使用できそうな商店街だと思った。
湖北台団地とアーケード商店街
再び四季の道へ戻り、西へ進む。
四季の道から一本北側の裏道にも商店街が見えるがそれは次回。手前の空き地は「湖北台バッティングセンター」だった場所。
四季の道、南側にはUR都市機構湖北台団地。昭和45年(1970)入居開始。
詳しくは「公団ウォーカー」さんの記事でまとめられている。→「日本住宅公団 湖北台団地」
電車は30分おきのローカルな成田線沿線。決して便利とは言えない場所ですが、広々とした素晴らしい環境を誇るのがこの湖北台団地です。崖線沿いのポイントハウスを中心とした配棟計画は見事です。
崖線沿いのポイントハウスを中心とした配棟計画…流石、マニアは見る視点が違う。
団地内の商店街「湖北台団地名店会」も併設。中華料理店や青果、精肉店、米屋など17店舗が営業しているらしい。
L字型に店舗が並ぶ商店街、次回の記事で写真まとめます。
湖北台団地の北側、四季の道沿いも個人商店が並んでおり商店街がつづく。
街灯には「湖北台中央商店会」と表示されている。
さらに西側に行くと、店舗前に屋根がありアーケード商店街のようになっていた。リサイクルショップから次の交差点まで。
右手前にあるリサイクルショップも渋い。こういう個人経営のリサイクルショップは掘り出し物があって楽しい。が近年はあまり見かけない。
2012年のストリートビューを見てもシャッターが多く、賑わっていたのは十数年前なのだろうか。
反対側から見た商店街の全貌。
商店街のすぐ北側は湖北台西小学校。
湖北台団地で育った方には懐かしい商店街なのではないでしょうか。もし思い出がある方がいましたらコメントお寄せ下さい!
(訪問日:2022年3月)
-
前の記事
湖北の近代建築「星野家長屋門」「中野治房邸煉瓦塀」旧道の中里通りにて -湖北⑵ 2023.04.30
-
次の記事
湖北駅北側の史跡巡り。湖北村道路元標と鯖大師、一里塚 -湖北⑷ 2023.05.03
40年以上前湖北台団地に住み、湖北台西小学校に通っていました。
駅前の様子はその頃からあまり変わっていませんので、「比較的新しく開発された」というのは「そんなこんとないよ!」とツッコミを入れてしまいました(笑)まあ北口と比べれば新しいですよね。
今回紹介されたアーケード商店街の中にあった、「オモチャのたけや」にはよく行っていました。今でも小さい看板が残っているんじゃないかと思います。
商店街とは反対側のファミリーマートの場所には京成ストアーというスーパーがありました。駐車場の部分まで店舗でしたので、そこそこの広さはありました。
あの頃は子供も多く、今とは違い活気がありましたね。
すみません、天王台の「おもちゃのたけや」とごっちゃになってました。湖北台にあったのは「まつや」です。ちなみに湖北の駅前には「おもちゃのトオヤマ」もありましたが、今も残ってるのは「たけや」だけですね。
コメントありがとうございます!
駅前の様子は数十年変わっていないのですね!それもびっくりです。
JRなのに京成ストアー、ギャップが面白いです。