「仲片町商店街」レトロ好きへおススメしたい、看板建築が残る商店街 -木更津⑺

「仲片町商店街」レトロ好きへおススメしたい、看板建築が残る商店街 -木更津⑺

看板建築を目当てに木更津に行ったと言っても過言ではないほど、素敵な看板建築が木更津にも残っている。

レトロな近代建築がお好きな方は、この記事を読んだら行きたくなること間違いなし!

木更津手描きMAP

 

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金田屋リヒトミューレ

まず最初は「金田屋リヒトミューレ」。千葉県木更津市中央2-1-16。JR内房線「木更津駅」西口から徒歩5分ほどの交差点にある看板建築だ。

房総往還の交差点

角地に建つ独特なデザインの看板建築は遠くからもよく目立つ。今まで見た中でも、曲線を描いている看板建築は珍しいのでは?

交差点にて

青い空によく映える。広角レンズで撮影しないと収まらないくらい角度が広い。

広角レンズにて

昭和7年(1932)建造の看板建築。

昭和4年の鳥瞰図では、看板を掲げた出桁造りの建物だが、昭和11年の鳥瞰図では現在の外観に。

昭和7年築

3方向に入り口を面した建物は、現在も変わらずに木更津の町を見守っている。

広角レンズにて

なんといっても幾何学模様のガラスがとても美しい!色ガラスの緑も綺麗残っている。

幾何学模様の窓

現在は時計修理・ラジオメーター・アンティーク専門店の「金田屋リヒトミューレ」として平成27年11月にオープン。

金田屋リヒトミューレ

店内には様々なアンティークな小物が販売されていた。私が気になった窓の形のアクセサリーもあった!

この窓のアクセサリーが
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ホームページに詳しい歴史が書いてある。

「金田屋」は木更津船が活躍していた頃の江戸時代から続く当家の屋号で、主に薬を商っておりました。明治時代後期には本店の向かい側に洋品雑貨部として「金田屋洋品店」を開業し、ご婦人向けの輸入ファッション雑貨を商いました。その後、昭和7年に建て直されたのが現在の建物です。洋風なデザインを取り入れた外観や幾何学模様の色ガラス装飾など、昭和初期の姿を今に残す、木更津を代表する貴重な看板建築のひとつとなっています。戦後は賃貸など様々な用途に利用されました。

金田屋は元々は薬を扱う「金田屋薬局」で、向かい側にできた「雑貨事業部」の洋品店が現在の「金田屋リヒトミューレ」である。薬局の建物は現存しない。

現在はとても綺麗だ

しかし、最近までは30年間も放置され老朽化が激しかったという。

東京都八王子市から引っ越してきた店主の方がリフォームをし、アンティークショップとして再生させたエピソードは本当に凄いなと思った。
千葉日報「レトロ建築に骨董店 昭和の面影残し“再生” 金田屋リヒトミューレ 旧金田屋洋品店 木更津」

アンティークショップに

建物を維持することは決して簡単なことではない。

看板建築が再生し、現在も魅力的なお店として利用されている背景には多くの人の努力が詰まっている。私が店内を見ていた時は、ちょうど忙しそうでお話を伺えなかったが、今度建物やお店のことについても話を聞いてみたい。

周りの建物
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紅雲堂書店

同じ並びにあるのが老舗書店「紅雲堂書店」。

紅雲堂書店

江戸時代は干物を扱うお店だったが、明治元年(1868)に本屋に。

江戸時代創業

照明がレトロなだけでなく、しっかりと手入れがされている様子。

レトロな照明にキュン

紅雲堂書店は右読み!150年以上つづく老舗書店って全国的にも珍しいかも。書店が不況の時代に、現在も営業されているのが尊敬する。

右読み!

建物の隣にある壁も変わらず。

壁もレトロ

関東大震災でも倒壊せず、当時からの建物で営業をつづけている老舗書店。通いたくなる。

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仲片町商店街

看板建築がある通りは「仲片町商店街」と呼ばれている。旧地名の仲片町は、歓楽街の中心だったそうだ。

仲片町商店街

商店街といっても、今は広い広い駐車場。これじゃあ、どんな建物があったのかわからない。悲しい。

街灯が残るのみ

仲片町商店会の街灯を頼りに探索する。木更津の港町文化を形成した仲片町は、人々からも忘れ去られようとしている。

今は静かな通り

広大な駐車場を抜けると、またしても素敵な看板建築と出会う。

交差点にて
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安室薬店

南片町交差点の角にある「安室薬店」。白亜の看板建築が頭角を現す。

白い看板建築が

昭和4年(1929)建築の木造2階建ての看板建築。

安室薬店

広角レンズで撮影。

広角レンズ

まるで見本のような看板建築が綺麗な状態で残されている。本当に美しい。

美しい状態だ

投稿の銀座にあった文具店をモデルにつくられたそうだ。銀座の建物は今はきっと無いだろうから、貴重な建物だ。

白が映える

レリーフが細かく、豪華なデザイン。木更津がいかに繁栄していたかがわかる。

豪華なデザインだな~

拡大しても拡大しきれないくらいに細かい。肉眼では見えないぞ~!

細かすぎる!

色は白と淡いピンク色。レリーフが細かいのでずっと眺めていても目が痛くない!

ずっと眺めていたい

最近までは薬局の名残の看板やファミリープランが設置されていたが、撤去されたみたいだ。

現在は使われていない

よく見たら、窓は昭和ガラスだ…昭和の白亜のお城だなあ。

昭和のお城

さらに奥にも繋がっている建物がある。同じピンク色で統一されているので薬店に関係する建物なのかも。

奥につづく

元々はクリーニング屋だったのかなあ。

ドライクリーニングの看板

向かい側には最近まで旅館「はぎわら」の建物があったそうだが、アパートになってしまった。2012年のストリートビュー

日進食堂も老舗だというのでいつか行きたい。

日進食堂

建物はいつまでも同じ状態ではない。空き地になっている通りを見て複雑な心境になった。

空き地になっているところも

看板をよく見たら「木更津製パン直売所」と書いてあるが…

木更津製パン直売所

港へとつづく通りは今は完全に人通りが無い。

仲片町

看板建築が好きな方は木更津にぜひ訪れて欲しい。活用されている建物もあるが、いつまでも残っているとは限らないのでお早めに~

◇看板建築についての本

『看板建築 昭和の商店と暮らし (味なたてもの探訪) 』

 

(訪問日:2021年2月)

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