木下街道沿い「木下駅前通り」。レトロな建物に惹かれて-木下⑹
今回は、木下街道編第二弾。木下駅北口から左折して西側の木下街道を探索する。
鉄道開通後に発達した駅周辺、昭和レトロな建物が今も残っていました!
木下駅周辺の建物
千葉県印西市木下。成田線「木下駅」北口へ。
まず、駅のホームから見えた気になる建物をこの場で記録しておこう。
民家?と思うけど、もしかしたら1階左下のところで何か商売をされていたのではないかなと思う。でも緑に囲まれていて全体がわからないが、素敵な建物だと思った。
同じ並びには、寝具店「COVA」。
ここからが木下街道。木下駅周辺はかつて何もない場所だったが、明治34年、鉄道開通後に木下の中心地になった。また、平成20年に駅舎や周辺の区画整理が行われ、街並みは少し変わっている。
北口の正面にあるのは、「石塚呉服店」だ。左の奥には「山本書店」も営業しているらしい。
街灯や個人商店が並んでおり、商店街の雰囲気。
駅前にはコンビニやスーパーが一切ないので、個人商店のみ。
角にある「佐藤靴店」は閉業しているが、看板が良い味を出している。
商店街といっても、街道沿いに並ぶ個人商店の集まり。車社会になった現代の買い物スタイルには合わず、廃れている。
伊藤時計カメラ店
遠くからも目立つ、水色の外観!「伊藤時計カメラ店」である。
哀愁漂う水色の壁…外観が好みだったので何枚も撮影してしまった。
敷地の奥に、大きな平屋の倉庫みたいな建物が見える。敷地面積が広そうな邸宅だな。
トタン板?塗装が剥がれているのだろう…
同じような構図なのに何枚も写真があって申し訳ないくらいだけど、木下駅を訪れて良かったと思える建物だった。
「伊藤時計カメラ店」
伊藤時計…どこかで聞いたなと思ったら、前回の木下街道で出会った「伊藤時計店」と似ている名前。残念ながら今年の春に閉店してしまったが、もしかしたらここが本店、もしくは元の店舗だったのでは?
明治28年創業と書いてあったので、かなりの老舗。看板には「木下駅前通り」と書いてあるので、この商店街の通りは駅前通りと呼ばれていたのだろう。
検眼設備、レコード、電器製品、ミシン、販売修理…
店内は暗く、既に閉店している。
向かい側には青果店「伊勢中」、隣には「中澤玩具店」があったがいずれも建替えられて無くなっている。この建物もいつまで残っているかわからない。
武蔵屋&山口金物店
同じ並びにある「武蔵屋」は、国登録有形文化財に登録され、現在はカフェとして営業中。
見学したので建物のレポートは次回~
2軒隣に2階建ての木造建築。木下はこういう貴重な建物がたくさん眠っているんだな…
2階の側面を見ると、何やら文字が書いてある。製造元は読めるけど、他は何て書いてあるんだろうか…
つい最近まで営業していたかのような雰囲気。「山口金物店」。
軒下に「印西町サービス会」と書いてある看板が。サービス会というのは商店街の名前だろうか?他のお店では見かけなかったが、昔は加盟しているお店も多かったのだろう。
1階、左側にある戸袋のデザインが洋風。和洋折衷のデザインなのかな?
レトロな富屋商店
駅から離れるにつれて古い建物が多く残っている街並みに…
右側にはガソリンスタンドのようなスペース。昔は営業していたんだろうな。
「富屋商店」、営業中!なんて素敵な佇まい!
ホーロー看板に、たばこの看板。昭和の商店が目の前に…
どこを切り取っても素敵。そして雨が本降りになってきたので、商店の屋根で雨宿りをすることにした。
たばこを吸うわけではないけど、たばこの看板があることで風景が引きしまるから好きだ。心が昭和を求めている。
雑貨と書いてあるが、店内には食器や日用品が多数並べられている。年代物もありそう。
だが、店内に人はいなかったので用事もなく入る勇気はなく…
「大黒たわし」の代理店看板。とても立派なものだ。
たばこ売り場のたばこの文字は、金色に縁どられていて素敵。
令和の現在、こういう商店に出会えること自体奇跡。
2012年のストリートビューを見たら、左の扉も開いていた。
上條新聞店
向かい側にも古い建物が並んでいる。しかし、手前の建物はどんなお店だったのかわからず。
2012年で既に閉店している「上條新聞店」。
軒下の照明が、おばあちゃんの家にある昭和レトロなグラスみたい…綺麗。
駅方面を見ると、スナックの看板が。木下駅周辺は飲み屋街とかは無かったのかな。
雨が酷いので、建物の屋根をつたいながら探索することにした。まるで忍者のよう…大変…
山口建材の看板建築
富屋商店の隣、地味だけど看板建築だと思われる。
2階の上の部分に四角いデザイン…
山口建材と書いてあるが、2012年のストリートビューを見ると店内には多くの陶器が。どういうことだろう。
同じ並びには「五十嵐金物店」。閉店しているのかな。
雨にも負けず探索…
雨で思うように撮影ができないのが悔しいが、営業しているお店はほとんど無いな…
こちらは衣料品店「エコー」。ショーウインドーが当時の様子を物語っている。
隣には紳士服や洋品を扱う「森内商店」。いずれも閉店している。
そば屋の「栄屋」も営業している雰囲気は無し。
向かい側には蔵が残っていた。
蔵が残っているのは、呉服や寝具を扱う「柴崎呉服店」。歴史がありそうだな。
雨の中、建物の屋根を移動しながら撮影していたら、車に乗っている人から「雨なのによく撮影するね~」という声が聞こえてきた。
まあ、正直なところ雨の撮影は本当に大変だし、できればやりたくないけど…
晴れているときにまた探索したい。
(訪問日:2021年5月)
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