上総一ノ宮駅~一宮商店街を探索。”東の大磯”と呼ばれた別荘地、歴史ある街並み ー一宮⑴

「上総一ノ宮」。地名から歴史を感じる街ですが、東京オリンピックの競技会場としても最近注目されている街。
大多喜・大原を探索した後に、時間があったので数時間、上総一ノ宮駅周辺を探索してみた。
外房線「上総一ノ宮駅」
千葉県長生郡一宮町一宮。外房線「上総一ノ宮」駅に到着。一宮は、年間を通して良質な波に恵まれていることから「サーファーの聖地」と呼ばれているそうで、ホームの椅子もサーフボード!

上総一ノ宮の地名は、駅近くにある「玉前神社」から。玉前神社が、上総の一宮(位が高い順に一宮、二宮と呼ばれる)だったことに由来する。
また、明治中期から昭和初期にかけては別荘地としても有名になり、100軒以上の別荘が海岸沿いに並んだそうだ。「東の大磯」と呼ばれるほど有名だったのは知らなかった。
上総一ノ宮駅。初めて降りたが、スタイリッシュな駅舎に驚く。

最近改装されたみたいだ。駅前は静かな街並みが広がっている。

駅前の魚料理「タカラ亭」は安く海鮮料理がいただけるみたい。

大原でランチにしたけど、上総一ノ宮でランチでも良かったかもと思った。

県道228号沿いの商店街
まずは北側から。県道228号沿いを探索してみよう~

「いちのみや」と書かれた街灯が並ぶ。街全体にあり、公式の商店街名がわからないが「一宮商店街」と呼ぶことにしよう。

コスパが良いと評判の中華料理屋「台鵬」。

交通量が少なく、裏通りだと思われるが飲食店があり、商店街であることを教えてくれる。

「堀越精肉店」は看板だけ残っているが、営業していないようだった。

2020東京オリンピックのイラスト。2021年に見るとちょっと切ないような。そういえば、昨日ちょうどオリンピックの開会式でしたね。タイムリー!

玉前神社の社号標。古いフォントの文字。参道と書いてあるので、ここからの道が表参道のようだ。

玉前神社は後でお参りするとして、先に商店街を探索してしまおう。

煙突が見えたと思ったら「あづま味噌」だった。そういえば、上総一ノ宮には銭湯は無いのかな、見なかった。

「高田屋鶏肉店」。シャッターが降りていた。

赤い扉に丸い照明。元喫茶店だろう。

静かな通りだが、ここはまだ序の口。一宮の商店街のメインストリートは、玉前神社周辺に広がっている。

玉前神社前交差点のレトロ建築
古い掲示板に電子書籍の手描き広告。良いな~この雰囲気。

玉前神社前交差点。先ほどの掲示板、左の書店「三芳堂」のもの。

この通りがメインストリート。まずは、書店の北側へ。
交差点の北側
木製の立派な看板。これはいつ頃のものだろう?

看板は文字が読みづらかったが「荒留商店」だ。金物を扱っているようだ。もしかしたら、建物を改装する前に使われていたものかも?

向かい側には「タツミヤ酒店」。

遠くから見ると店内が暗かったが、営業中。昭和の酒屋の雰囲気が残っている。


さらに北側へ進むも、シャッターが降りているお店が多くて寂しくなってきた。コンビニが北側にあるので仕方がないことかもしれない。

メガネの看板。茂原市榎町の「備前薬局」の看板だが、今もお店は営業しているのかな?

玉前神社前交差点
玉前神社前交差点の角にある和菓子屋「角八本店」は、人気店らしく車が次々と入っていた。

向かい側には茶葉販売店「富正嘉納園」。

ホームページを見たらびっくり。可愛い猫のイラストが描かれていた。

旅行記念に名所スタンプの看板。昔使われていたものだろうか。

茶葉販売店ではコーヒー豆も扱っているようだ。

コロナウイルスの影響で閉店してしまった施設があると聞いた。

「まちなか観光ステーション」を含む施設が令和2年12月20日で閉店。新型コロナウイルスの影響だろう。

オリンピックで盛り上がる予定だった一宮も情勢に左右されているんだなと。今年はどうなるかな。

旧斎藤家住宅
一宮を観光するなら訪れて欲しいといわれた建物が商店街にある。

「旧斎藤家住宅主屋」。平成29年に国登録有形文化財に登録されている。

一宮町のホームページに説明がある。
斎藤家は明治時代以降、鰹節を中心とする海産物問屋でした。
斎藤家からは約5,000点もの古文書が発見され、『一宮町旧斎藤家文書調査報告』(東上総文化遺産総合活性化事業実行委員会、2016年)にて一部が活字化されています。
建物は一宮町の市街地に位置し、店蔵の背面に接して建ちます。南面に玄関を設け、内縁を介して八畳の茶の間、十畳の畳の中の間、十畳の奥の間を並べます。奥の間は床・棚を設け、部屋境に板欄間を飾り風格を備えています。庭園に向けて開放的な外観を見せており、近代和風建築の好例です。
建立年代は明治30年(1897)頃で、一宮商業高校を創立した斎藤孝祐の代に建築されました。
国登録有形文化財に登録されているのは、明治30年頃に建てられた主屋・店蔵・土蔵・稲荷社だという。

現在はカフェとして営業中。

お店には、上総一ノ宮駅に令和2年初頭まで設置されていた古いベンチが保存されていた。

古い建物を活かして新しいお店に。費用などを考えると、決して簡単なことではないが活動が行われていることに感動する。

個性豊かな個人商店の建物
一宮商店街、歩道は狭いが商店街として個人商店の建物が並んでいる。

先ほど煙突が見えた「あづま味噌」の店舗。

丸いたばこの看板はたまに見かけるレアなもの。

魚屋と茶葉販売店。綺麗な黄緑色が目を引く。

交差点の角にある鮮魚店「タカラ鮮魚」。

地魚専門店で、活気がある。駅前の食堂はこの鮮魚店が経営しているものだろう。

郷土料理品「なめろう」。普段見かけない魚の名前が多くて楽しい。

電車での帰りでなかったら、美味しい魚をお土産に持って帰りたいな~

精肉店、電話番号をよく見たら「3729(一宮ミナニク)」。面白い。

小さなハンコ店「小林印房」。

一宮郵便局前。歴史のありそうなお店だなと思った。

営業していないけど、トタンに覆われている建物の元の姿が気になる。

老舗のギフトショップ「山長」は移転したそうだ。

山の上に見えるのは、上総一ノ宮の歴史的人物のお墓。商店街を探索し終わったら登りに行こうかな。

商店街の街灯はまだつづいているが、街並みは静かになってきた。

そういえば、ある店舗でみつけた「トマトカード」ってなんだろう?

商店街のポイントカードかな?


料亭旅館「松濤軒」
地図を見ていて料亭旅館「松濤軒(しょうとうけん)」が気になった。

上総一ノ宮の西口からすぐのところにある。

大正5年創業の老舗旅館。この時は暗かったので営業していないのかと不安になったが、ホームページを見たら安心。

外房名産の伊勢海老を堪能できるプランは1万5千円~
上総一ノ宮、2時間ほどしか滞在しなかったが、街の魅力を大吸収できて良かった。次回からはさらに気になったお店や建物を紹介します!
(訪問日:2021年3月)
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