小湊鐵道「上総牛久駅」文化財の駅舎と近代建築が残る商店街 -牛久⑴

小湊鐵道「上総牛久駅」文化財の駅舎と近代建築が残る商店街 -牛久⑴

小湊鐵道「上総牛久駅」で下車。国登録有形文化財の駅舎は必見!

そして、かつて房総往還の宿場町として栄えた市原市牛久では街には現在も近代建築が多数残っており、商店街の活性化プロジェクトも進行しているので毎回訪問するのが楽しみ!

小湊鐵道「上総牛久駅」/国登録有形文化財

千葉県市原市牛久。房総のローカル線の旅をしている途中、小湊鐵道「上総牛久駅」で下車。

上総牛久駅

大正14年(1925)開業の上総牛久駅。2017年に国登録有形文化財に登録されている。

上総牛久駅

駅前には文化財としての説明看板も。

説明看板

開業当初からの駅舎のうちの一つで、建築は大正14年頃とみられ、設計・施工は鹿島組(鹿島建設株式会社)によるものです。木造平屋の寄棟造で屋根は瓦葺、外観は洋風下見張です。待合室の出札口や手荷物扱い口カウンター、東側窓際ベンチは当初からのものです。利用客の増加に対応して、昭和7年頃と昭和60年頃に待合室と事務室に増改築を行っていますが、駅舎外観は開業当初からのたたずまいを残しています。

また、現在は駅舎に併設してカフェ「#牛久にカフェを作りたいんだ」が営業しており、駅舎内は帰宅中の学生で混んでいたのでゆっくり撮影できず。

 

開業当初の駅舎

小湊鐵道沿線で最も利用者の多い駅で、「牛久地区は享保年間からの開拓で集落が生まれ、牛という字は沼を意味し、元は一帯が沼沢であったようです。その後恵まれた地形によって商業が発達し、現在に至った」と小湊鐵道のホームページに紹介されている。

駅前のポスト

駅周辺は、旧南総地区の中心部で宿場町として広がった商店街がある。毎月3と8のつく日に朝市がやっているらしいが、現在も開催されているのだろうか?2013年の朝市の様子が「昭和的心の遺産を求めて・・・」というブログで紹介されている。道路の片側に魚や野菜、花などの店が並ぶ。→千葉県市原市牛久・西銀座商店街朝市

「うしくにぎわいマーケット」が現在開催されているようだ。→【うしくにぎわいマーケット】市原市牛久商店街|出店内容・駐車場・トイレ情報も

現在の上総牛久駅周辺地図
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現代アート「里山トイレ」

上総牛久駅の傍にユニークな現代アート的なスポットがある。その名も「里山トイレ」。

里山トイレ

養老渓谷へと繋がる里山の玄関口である上総牛久駅にちなみ、人と自然と建築が溶けあう駅前の広場に。

赤い建物は待合所

トイレは全部で4ヶ所。階段、菜の花色+切通、塔、緑があるトイレ。一番奥にある緑のトイレは周囲の木々の緑が映えるように外壁は真っ黒。

緑があるトイレ

吹き抜け部には落葉樹、外の光が差し込み、自然と一体化したトイレだった。

吹き抜け部

上総牛久駅では千葉大学生による「のれんプロジェクト」や「「牛久リ・デザインプロジェクト- アーティスト・イン・レジデンス-」が進行中。商店街や空き店舗を活用したアート活動など、定期的に面白イベントが開催されているのでぜひチェックを。先日、2022年末には商店街の建物をアクリルキーホルダーとして販売していたイベントに参加しました(またレポートします)!

皆さんも、旅の途中に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

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上総牛久駅 駅前の現在

上総牛久駅周辺を探索。

上総牛久駅 駅前

まず、牛久の歴史について『角川日本地名大辞典』より引用。

養老川中流域に位置する牛久は、戦国期から見える地名。江戸期から明治22年まで牛久村であった。

旧養老川の河岸場と東京湾・太平洋岸を結ぶ陸路との交差点にできた宿場町で、牛久町とも称した。

寛文初年までは旧養老川が大きく蛇行して当村の一部を洗うように流れ、2つの河岸場があったが、開削工事(いわゆる川廻し)により河岸場は1つになった。

明治20年代から牛久~八幡間に馬車が通っていた。大正14年に小湊鉄道上総牛久駅が開設されてからは商業の中心地として発展。

上総牛久駅の駅前通りを進むと、国道409号(房州往還)が東西に伸びている。現在の駅前通りにはタクシー会社、文具店、蕎麦屋、食堂、銀行が営業中。

駅前通り

蕎麦屋「木村家」は後程ランチで入ったので記事にまとめます!

蕎麦屋、食堂が並ぶ

街灯には「牛久商店会」とある。

牛久商店会

一部駅前通りの建物が解体されているが、小湊鉄道の沿線で一番賑わっている駅前…河岸場、街道、駅と交通の便が変遷しても変わらずに商店街を今に伝えている。

街道に面した蔵

最初から街道に出るではなく、まずは沿線の東側裏道を歩いてみる。その後、東側から牛久の商店街(国道409号)を歩く予定。

まずは裏道から
旧理容室と蔵

蔵がある敷地は古くからの金物店のようだった。立派な石柱も。

小湊鉄道の踏切近くにある旧理容室。その隣の更地には、かつて大判焼店があった模様。

踏切近く

2012年のストリートビューより

上総牛久駅周辺の探索、全部で5記事続きます!

 

(訪問日:2022年2月)

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