勝浦「若葉園」宿泊!情報が全くない昭和の旅館。かつての勝浦花街の香り -勝浦⑽
勝浦の旅館「若葉園」に宿泊してきました。ずっと気になっていた明らかに古そうな旅館。勝浦の花街とも関係があるのか…
情報が全然ないのでこの場で記録に残します。
勝浦「若葉園」 宿泊しました!
千葉県勝浦市浜勝浦297。旅館「若葉園」。
JR外房線「勝浦駅」が最寄り駅。駅からは徒歩11分で、勝浦朝市からも近いのでアクセスも良い。
おそらく観光で勝浦に訪れる人の多くは、国登録有形文化財の「松の家」に宿泊するのではないかと思う。私も初めて勝浦に宿泊した時は松の家へ。家族連れにもおススメです↓
https://deepland.blog/katsuura-matsunoie/
勝浦の老舗旅館、昔存在した旅館は減少し、松の家が独占状態なイメージ。
かといって残ってないわけではない。松の家のすぐ近く、裏道にひっそりと構える「若葉園」。
以前勝浦を探索した時から気になっていて、かれこれ2年以上
https://deepland.blog/hanamati-katsura/
若葉園の近くの岩切通りには昔色街が存在したことは文献にも残っている歴史であり、若葉園もその時代の名残ではないかと推測していた。
しかし、ネットで検索しても詳細が出てこない。
唯一正式な情報と写真があるのが「勝浦市旅館組合」のページ。
電話:0470-73-0474
住所:勝浦市浜勝浦297
交通:勝浦駅より徒歩11分
無料送迎:
駐車場:
チェックイン:
チェックアウト:
しかもその情報も少なすぎる。Google口コミも4年前で止まっていて、素泊まり専門なのは分かったが、今も営業しているのかそれさえも怪しくなってきた。
情報が全然ない宿、電話予約するのも怖くて仕方がないのだが勇気を出して電話してみるとすんなり予約が取れた。嬉しい…!
旅館「若葉園」 その歴史と館内の様子
2022年夏。真夏日に若葉園に一泊。素泊まり6千円くらいだったと思う。
夕方チェックイン。
念願の若葉園の扉を開けると、そこには外からは見えない木造旅館が広がっていた。女将さんに案内してもらい客室へ。客室は全部で1階、2階合わせて7部屋ある。表通りに面した建物と奥に平屋、二階建てが併設。階段が二つある。
思っていたより広い敷地だ。私が通されたのは二階奥の客室。
部屋には金庫、テレビ、扇風機あり。動物のはく製とか大きなタペストリー?を見るとおばあちゃんの家のような懐かしさも感じる。
エアコンは時間制だったか、その記憶が抜け落ちている。1時間100円のエアコンは初めて見た。
お手洗いは共同。風呂場は黒いタイル張りでシャワーが二つ。浴槽にはお風呂が沸かされていてシャンプーリンスもある。昔ながらの旅館という印象。
男性宿泊者一人と遭遇。
風呂場の近くにある洗面台。木製の窓枠とタイル。夜、ライトが灯る様子はなんだか美しかった。
女将さんと話す時間をあまり作れず、詳しい歴史は伺えなかった。私が若くて古い旅館に泊まっているのを怪しまれたかもしれない…
建物自体は昭和15年築とのことで、戦前からの旅館建築ということになる。私の予想は合っていた!
全てはここでは語らないが推測も間違っていなかった。
岩切通りから移転し、途中から旅館になったとのこと。
表通りに面した客室二間。私が宿泊した部屋より広く、3人~複数人宿泊できる。床の間、金箔の障子など造りも豪華。表通りに窓が無いのが気になっていたが、元芸者屋ということであれば納得するような、なんだか妖しい雰囲気があった。
いつから旅館業に転業したのか。
岩切通りからの移転ということで、昔の姿を調べてはいるがこれといった情報が見つからず。もしご存知の方がいたら教えてください。
(訪問日:2022年6月)
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勝浦に、こんなディープな旅館があったなんて。
昭和15年…ということは、ナチスがポーランドに侵攻(1939年)した翌年、ナチズムに危機感を覚えて、チャップリンが『独裁者』(1940年)を撮ったまさに同じ年ですね。
明里さんが泊まった部屋も、床の間があって(←素泊まりのビジネス旅館なら床の間は要らない)、床柱も見事ですね。また、廊下の「丸窓」も意匠が凝らされて素敵です。
こういう手作りの建物を長く残して欲しいです。おそらく常連さんに支えられているのでしょうか。貴重な宿ですね。