成田線「香取駅」周辺。昭和の郵便局跡や久保木竹窓遺跡、和菓子屋など

成田線「香取駅」周辺。昭和の郵便局跡や久保木竹窓遺跡、和菓子屋など

香取市津宮にある、成田線「香取駅」で下車。水路で香取神宮へ参拝する際に降り立つ、津宮鳥居河岸への最寄り駅でもある。今回はその鳥居を目指して駅から歩く。

成田線「香取駅」へ

千葉県香取市津宮、成田線「香取駅」で下車。

成田線

昭和6年(1931)に開業。現在は無人駅である。

朱色の駅舎は、香取神宮をイメージして平成19年に建替えられたもので、それ以前は貨車を改造したものだったそうだ。見てみたかった。

現在の香取駅

駅前は特に売店とかは無い。駅舎の道路向かいに、駐車場や空き地があったのでそのあたりに商店が昔はあったかもしれない。

香取駅周辺

香取駅から北へ。商店街は無く、住宅街である。公園と神社が一体となった「風上様 (龍田神社) 公園」。

風上様 (龍田神社) 公園

香取神社の末社、”天候の神””お百姓の神”と尊ばれた風の神々を祀っているそうだ。また、その他二つの神社を遷している。

説明看板

1つは、渕生(ふじき)の利根川岸にあった「渕生稲荷神社」を明治44年の河川改修工事の際に合祀。

昭和44年には、鹿島線開通により香取駅の拡張工事のため、香取駅南側にあった「御霊宮」を遷したという。

ということは、昭和44年以前は香取駅前に「御霊宮」があり今と違った景色だったのだろう。

奥には滑り台
下宿町中

この形の社は初めて見たな…左右に丈夫そうな銅板の屋根。災害にも強そう。

左右にも屋根

境内の東側に隣接した建物は元商店かな?駄菓子屋かもしれない。放課後、集まる子供たちの姿が目に浮かんだ。

元駄菓子屋かな
Advertisement

国道356号沿い・津宮郵便局

香取駅入り口の丁字路から左折し、国道356号を津宮鳥居河岸へ。

香取駅入り口

国道沿いには店舗が点在している。現在は閉まっているが元どんなお店だったのだろう。

丁字路正面の商店

国道沿い、歩道がほぼないので歩く時は車に注意しながら…大型トラックが横をすれすれに通っていく。

レトロな照明

お弁当?上総屋食堂の文字がかろうじて読める。

上総屋食堂

秋、ススキが良く似合う屋根だな…元は茅葺屋根だろうか。

渋色の屋根

入り口が二カ所。手前は駐車場で、元々食堂だったのではなかろうか。2012年のストリートビューを見ても閉業している。

元食堂?

そして、少し行った右手にあるのが津宮郵便局。ここには期待していた建物があったが…無くなっていた。

津宮郵便局

郵便局左にある駐車場。そこに、津宮郵便局の旧局舎が2012年頃は存在した。

「千葉県の近代産業遺跡」のページには、昭和20年代に建てられたそうで、昭和55年まで使われていた。近くにある津宮鳥居河岸はかつて香取神宮の表参道口で往時は大変賑わった、とあるのでこの郵便局も多くの参拝者が立ち寄ったのだろうか。

隣接していた邸宅の木造の門も取り払われていた。元々郵便局を営んでいたのかも。

門が無くなっている

また少し先に行くと交差点の角に埋もれているのが、津宮村道路元標。

津宮村道路元標
国道356号
Advertisement

久保木竹窓遺跡・むさしや和菓子店

左手には、「むさしや和菓子店」。今まで営業しているお店が無かったのに唐突に和菓子店があって驚いた。しかもGoogleマップの口コミが41件もある。

むさしや

火曜日が定休日らしい。私が行った日は休みだった。いちご大福やパイナップルの大福が人気らしい。駅からは少し離れているが、駐車場があるので車で立ち寄る人が多そうだ。食べてみたい。

人気店だった

向かいにあるのが、千葉県指定文化財の「久保木竹窓遺跡 久保木竹窓遺品」。遺跡??

久保木竹窓遺跡 久保木竹窓遺品

伊能忠敬の地図作成の協力者でもある、久保木竹窓(くぼきちくそう)の遺品が個人で所有されているらしい。

千葉県のホームページによると、

保木竹窓(1762~1829)は、利根川河岸の津宮村(現香取市)に生まれ、名主を務めまるかたわら儒学者・国学者として知られ「下総に過ぎたるものが二つあり、成田不動に久保木蟠龍」とまでいわれた人である。

品は、著書・細見記・書・記録類・愛用品など多岐にわたっている。

当時の建物は残っていないそうだが、その旧宅跡が遺跡として文化財になっているらしい。

説明看板もあり

昭和時代の文化財の柱も、敷地内に残っていた。

昭和の時代のもの

個人宅なので見学はできないが、素晴らしい方がここ津宮村で育ったことを知って歩いて良かったと思った。

旧宅跡

その後は、津宮鳥居河岸へ。角の商店で昔の話を伺いました。

次の記事へつづく

(訪問日:2021年11月)

error: このコンテンツのコピーは禁止されています。