「中村家住宅煉瓦蔵」千葉街道鬼越の名家の住宅!必見! -市川⑺
「中村家住宅煉瓦蔵」。千葉県市川市鬼越二丁目にある立派な煉瓦造りの建造物である。今回は、この建物に特化して記事を書く。見所がたくさんあるためだ。
周辺の探索記事は、鬼越駅から歩いているので参考にしてほしい。
中村家住宅煉瓦蔵
鬼越二丁目。最寄り駅は、京成中山駅が近いかもしれない。国道14号線と木下街道の分岐のところに中村家住宅はある。

中村家住宅煉瓦蔵を含め、7棟2基が国登録有形文化財にしていされている。主屋、離れ、煉瓦蔵、土蔵、北蔵及び事務所、倉庫、稲荷社、防空壕、門及び石塀。登録されたのは平成26年のことらしい。
明治から大正時代の近代和風建築が複数現存している貴重な建物だ。
中村勝五郎家は、明治期には陸軍御用達の馬糧商、大正時代には味噌醸造所などを営んだ名家として知られている。東山魁夷など当時の若手画家を下宿させていた時もあったそうだ。

煉瓦蔵
外から見えるのは、この煉瓦蔵。他の主屋などは外からはあまり見えない。
明治後期につくられたという煉瓦蔵は、イギリス積み。他ではあまり見たことがない独特なデザインだ。

雷紋が描かれているようにも見える。煉瓦蔵で雷紋を見るのは初めてだ。



煉瓦の色も落ち着いていて、良い。



横側
敷地に沿って、赤い壁が並んでいる。隣はセブンイレブンなので、人通りもある。

壁側から見るとこんな感じで上半分しか建物は見えない。

看板もあって、タイムスリップしたかのような風景。かつての成田街道の面影を残している。

どこから見ても素敵な煉瓦蔵。今まで見てきたものの中で一番良い。

洋風建築
事務所として使われている洋風建築。石造風の洋風建築は、蔵と相まって異質感がある。
昭和前期に建てられたものらしい。


主屋
裏手に回って主屋らしき建物を見てみた。
外側からはほとんど見ることができないが、検索すると建物の写真を見ることができるのでぜひ見てほしい。敷地内に広がる豪華な邸宅にうっとりする。
成田街道を歩いていた時の写真
成田街道を歩いていた中学2年生(2013年)の時の写真。
あれ、工事中かな?

よく見ると、剥がれ落ちてボロボロな箇所も。7年経った今は、修復されて綺麗になっていて良かった。市としての保存管理がされているのだろうか?

煉瓦蔵のジャンルの中でもとても好きな建物。成田街道の往来をいつまでも見守ってほしい。
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(訪問日:2020年7月)
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上から11番目の写真『赤い壁』に沿って奥に向かって葛飾人車鉄道は行徳に向かって走っていたそうです。(写真の奥で左に分岐して下総中山駅前にも停車場があったそうです)セブンイレブンの後ろにある中村味噌さんの駐車場の土留めに枕木のような古い木材が使われていたような記憶があるのですが、総武線のものだと思い込んでいたものが、もしかしたら人車鉄道のものだったのかも・・・。洋風建築1階の事務所に何度も足を運んだことがあります。手回し電話機が置いてあってもおかしくない、ロマン溢るる雰囲気でした。東山魁夷画伯はこの事務所の2階に下宿して『私の窓』を描かれたそうです。
いつもコメントありがとうございます。先述のチョコレート色のマンションの話も中村味噌さんの枕木の話も興味深いです。また近くの遺構を記事にする予定なので、合わせて追加で探索に行かねば!と燃えます。