「鴨川松島」外房随一の絶景!大正9年まで操業していた「鴨川鉱山」 -鴨川⑸
「鴨川松島」は、宮城県の松島を思わせる美しい景勝地。透き通る青い海、緑の松、白波のコントラストは、”外房随一”ともいわれているそうです。綺麗な海を眺めたい方はぜひ行ってみて下さいね!
南房総国定公園「鴨川松島」へ
千葉県鴨川市貝渚。真夏!と言えば海!とのことで、どうしても海が見たくなり、かと言って遠出は出来ないので、県内で綺麗な海を探していたところ、鴨川松島という場所を見つけた。
安房鴨川駅からバスに乗って、鴨川松島で下車。
バス停の目の前に青い海が広がっていた。
バス停と青い海!バス停が海の上に浮いているようだ。
そもそも、鴨川にも松島があることを初めて知った。松島といえば、宮城県の松島だが…
鴨川市の「海も、山も、歴史も もっと、鴨川」に紹介されている。
大小七つの島(荒島・弁天島・鵜島・雀島・波涛根島・猪貝島・海獺島)の総称であり、宮城県の松島を思わせる景観からその名がついた。
外房随一の名勝と言われ、新日本百景にも選ばれている。
弁天島は防波堤から架橋されており、徒歩で渡ることができる
日本三景で有名な宮城県の松島を本家にした鴨川松島。全国各地に”松島”と名の付く景勝地があるらしい。
左奥に弁天島の赤い鳥居が見える。
バス停の向かい側には、ホテル「黒潮荘」。南側には千葉県鴨川青少年自然の家など多数の宿泊施設があり、夏は海水浴客で賑わいそうだ。
八岡海岸へ
道路から海の方へ降りる道はちょうど工事中だったため、足場が悪く崖の斜面をすべるように降りた。
この日は平日だったため、他に観光客は誰一人おらず、この景色を一人占めできたのも幸せだった。穏やかな波、エメラルドグリーンの海が疲れた心を癒してくれる。
バスの本数は少ないので、バスが車での数時間、ひたすら海をぼーっと眺めて過ごしていた。
鴨川鉱山跡地
また、後で知ったのだが、かつて銅鉱山があり海の方に向かって坑道が伸びていたとか。しかし、崩落で閉山になったと地元の方から伺ったという話を聞いた。
また、千葉県では珍しく、瑪瑙や方解石が拾えるらしい。気にして探してなかった…
鉱山が気になったので調べてみると「鴨川鉱山」という名前でヒットする。
「廃墟探索地図」にも情報がまとめられている。有名スポットなのかな?
鴨川鉱山は千葉県鴨川市にあった鉱山。
ニッケルが採掘され、大正9年(1920年)まで操業していたという。
波打ち際の山の斜面に鉱山のズリが残っている。
また付近には嶺岡山系竜光山には嶺岡鉱山があり、紀文フードケミファ鴨川工場内にトロッコの土台等が残っているらしいが不詳。
また、「jinomonta064」さんのブログに、戦前の絵葉書で「(房州名勝)鴨川瀇山」も発行されていることがまとめられている。明治~大正時代に杉木写真館によって作成された絵葉書。
確かに現在と比較すると、三角の山が採掘によって削られ、「千葉県立鴨川青少年自然の家」が建っている。以前は病院だったという話もあり、心霊スポットとしても知られているのだとか…
10年以上前に、「千葉県鴨川鉱山の鉱物」という題名で、骨董市で絵葉書を手に入れてから、現地に赴き、詳しく調べている方がいた。学芸員の方にまで取材し、資料も集めているのが凄い。現在も珍しい石が拾えるのは鉱山が存在したことが影響しているのだろうか。何気なく訪れた景勝地から意外な歴史が見えて楽しかった。
(訪問日:2021年8月)
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