JR内房線「岩井駅」。駅周辺の商店街を探索。歴史や岩井温泉について-岩井⑴

内房線の岩井駅へ。岩井駅というと、皆さんはどのようなイメージがあるでしょうか?
明治時代から避暑地として知られ、昭和初期には毎年、菊池寛が避暑に訪れていたという歴史ある街。駅から周辺を歩きます。
内房線「岩井駅」 歴史・温泉地について
千葉県南房総市市部。内房線「岩井駅」に到着。青春18切符の旅、今日はこの駅で終わりとしよう。

岩井駅の歴史
大正7年(1918)開業。
合併する以前の旧富山町の中心部でもあり、冒頭で述べた通り海水浴場がある海沿いには避暑に訪れる方が多く、旅館や民宿が多い。

次の記事で紹介する菓子店に展示されていた雑誌の切り抜きから引用。
遠浅で水の澄んだ南房総の海には、明治時代から文人たちが避暑に訪れ、学校の水泳合宿も盛んに行われた。昭和初期には菊池寛が岩井海岸へ毎年避暑にやってきたという。戦後は、東京や埼玉の小中学生たちが、臨海学校で大勢訪れるようになった。
駅前の岩井民宿組合の営業時間は午前9時~午後15時とのこと。

また、富山登山口(福満寺)などハイキングコースの最寄駅でもある。現在の駅舎は富山をイメージしたものらしい。

富山、以前「伏姫洞穴」を観に登ったことがあるなあ…その時も気にしてなかったが岩井駅に降り立っていたのかと思うと感慨深いなあ。

南房総岩井温泉(岩井湯元温泉)
もう一つ気になるのが、岩井に温泉があること。「南房総岩井温泉(岩井湯元温泉)」。富山から海側にかけて温泉地が点在しているとのこと。旅館やホテルに温泉施設が設置されているとのことで、宿泊してみたい。
また、富山の岩婦湖近くには「岩婦温泉」の「伏姫荘」があったらしいが、現在は閉館している。ストリートビューでは建物を確認できる。
「千葉の温泉・鉱泉」に当時の詳しい情報がまとめられている
岩婦湖のほとりにある手前側の温泉。旅館であるものの、日帰り入浴も広く受けている。男女別の浴室は岩婦湖がよく見える2階にあり、岩を配したタイル貼りの浴槽には淡い黄褐色を帯びた硫黄臭を伴う温泉を加熱利用している。もともとは自ら源泉を有していたが、現在は湖の向こう側にある岩婦館の敷地内から分湯利用している。JR岩井駅からは国道127号「市部」交差点からJR内房線の踏切を越えて犬掛に向かう県道富山丸山(305号)線を進むとやがて右側に見えてくる「岩婦温泉」の看板を目印にする。
また、「岩婦館」という温泉旅館も奥に存在したらしい。2014年頃は営業していた。いずれも閉館になってしまい残念だ。
いくつ温泉地は現存しているのだろう。今度まとめよう。

岩井が温泉郷、というのはどれくらい知名度があるのか…
地図をよく見たら、「大謙館」に「鉱泉風呂」とある。大型民宿らしい。気になる~

岩井駅前通り
現在の岩井駅前。かつて駅前には両側には観光客を迎える水仙の花が飾られていたが、現在は無くなっている。

駅前に喫茶・軽食の文字が見えるのは嬉しい。が営業はしていない?
2015年のストリートビュー
向かいにあるお土産店「丸六」は営業している様子。隣にも土産店の面影が。海水浴に訪れた人々を迎えていたのだろう。

喫茶・軽食の隣は元青果店?その隣にも飲食店がある。

なぜか写真に撮っていなかったが、蕎麦屋「かわな」と「川名生花店」は営業中。角にある「新宅商店」は土産物から野菜果物食料品まで扱っている。

駅前通りの正面にある建物が気になった。ネットに覆われているが、最近このような状態になってしまったようだ。

2014年のストリートビューに在りし日の姿が。
下妻酒店。戦前から営業していそうな老舗の佇まい。
「帝国ホテル健康保険組合 岩井保養所」の看板。

右側には旧富山町の面影を感じる海の家の看板。平成の大合併で平成18年(2006)に合併した。

また、国道127号に出てすぐ左にある建物は民家とは思えない趣…

玄関の扉を見たら、うっすらと文字が!薄くて読みづらい~が、元民宿だろうか。

また、所有している戦前の岩井駅前通りの絵葉書を見ると、今と同じように店舗が並んでいたようで、名勝絵葉書を販売する商店も。観光客はお土産で購入して駅へ向かったのだろう。
岩井駅周辺の商店街
駅前丁字路を出て国道127号を南へ進む。商店街のような街並みだ。

居酒屋スナック「ときん」。建物も古そうだ。

向かいには赤い郵便ポストがある旧商店。


高級…看板に残る文字が切ない。
2014年のストリートビューでは「天秀堂時計店」の看板も残っていた。
時計店の向かいにあった鮮魚店は更地に。市部の交差点、角にあるのはライフスポット「イセヤ」。金物屋さんだろう。

2018年頃まで伏姫荘の看板が残っていたが…今は新しい看板に。そりゃそうだ。


郵便局向かいの石井酒店は営業中。郵便局脇には昔は喫茶店「シャレード」というお店があったようだ。

ドラッグストアセイムスの向かいの建物も閉店している、奥は洋品店のようだった。


ああ、冬だから陽が沈むのが早い。コンビニ、スーパーと住宅が並ぶ。
左手に岩井神社の看板があるが少し離れていたので今回は断念。

その隣にある「ツクダヤ酒店」。奥に蔵が存在した。


国道沿い、家具と寝具を扱っていた「佐野屋」は取り壊されていたが、並びにあった呉服店の「佐野屋」は健在。

以前は営業していたが、今はどうだろう?きっと老舗に違いない。

角にある古民家は朽ち始めている。
特に裏の建物の状態が悪く…
更地になっている場所が多く感じた。
避暑地として栄えた岩井。商店街は閉店したお店ばかりだった。
そして次回、国道沿いにあった菓子店に立ち寄ることに。

(訪問日:2022年1月)
-
前の記事
JR内房線「竹岡駅」にて下車。千葉のパワースポット「黄金井戸」へ 2022.12.07
-
次の記事
岩井の老舗和菓子屋「高山製菓」。名物びわ饅頭、生クリーム大福が人気! -岩井⑵ 2022.12.09
コメントを書く