「市川市中央公民館」新潟県の小熊邸を移築した公民館。明治天皇も宿泊したという邸宅 -本八幡
京成八幡駅。そこからほど近い「葛飾八幡宮」の紅葉を見に行こうと思った秋のある日。
葛飾八幡宮の隣に、和風建築の立派な邸宅が公民館として利用されていることを知った。
本八幡駅~京成八幡駅
千葉県市川市八幡。総武本線「本八幡駅」北口から京成八幡駅方面へ。
駅前には一際目立つ白いビルがそびえ立つ。異様だな…大きさの割にお店の数が少ない。果たして以前はどんな姿だったのか。
屋上には看板の痕跡。現在「八幡ハタビル」と書いてある。
2009年のストリートビューを見ると、
「ハタボウル」の立派な看板が。5,6階にボーリング場があったのだ。屋上にはボーリングピン。確かにボーリング場のような雰囲気が残っている。以前は賑わっていたビルだったんだろうな~
本八幡周辺もかなり濃い歴史があるので、また次回訪れよう。
京成の踏切をわたり、線路に沿って東の方へ。「鈴木時計店」も古そうだ。
葛飾八幡宮
暗くなっていたので写真がブレているがご了承ください。
葛飾八幡宮のイチョウ並木、奥の千本イチョウが有名らしく一度訪れてみたかった場所。七五三シーズンなどの時期は家族連れも多い。
あまりにも写真が暗かったので少し加工したイチョウ並木の写真。
イチョウ並木が綺麗な神社ってあんまり身近にないから、また天気が良い日に訪れたいな。
市川市中央公民館
葛飾八幡宮の参道を進み、左に見えてくる和風建築。
なんと「市川市中央公民館」と書いてある。公民館…びっくり。
17時頃だったのでちょうど利用客の方が出入りしていた。※緊急事態宣言中は休館中。
オレンジ色の灯りが漏れていて美しいなと眺めていた。
新潟県の小熊邸を移築した公民館
はて、一体何の邸宅なのだろう?と思い公式ホームページを見てもあまり情報が無い。市川市ホームページの街角ミュージアムに情報が載っていた。
新潟県柏崎市大久保の小熊容徳氏(旧国鉄信越地区自動車局長)邸を昭和26年に解体運搬し、昭和27年5月5日に市川市公民館(現在の中央公民館)として開館した和風の公民館。
なんと、新潟県から移築してきた邸宅ということがわかった。
昭和27年(1952)に開館したとあるので、かなり昔の話だ。建物を移築した経緯を知りたい。そのころから市川市は文化財に対する意識が高かったのだろうか。
小熊家は旧幕時代からの庄屋で、祖父六郎氏(新潟県令)が明治初年に建築したこの建物は、小高い丘の広大な敷地に君臨していて、特に使用されていた木材は十年枯らしたという立派なものです。
明治10年には明治天皇が北陸巡幸の際、大広間にお泊りになったということです。このことは、柏崎海岸の御野立公園の巡幸碑に記されています。その後、明治の元勳徳大寺公爵や山県有朋なども訪れたという由緒ある建物です。
建物の老朽化に伴い平成2年に改築を行いましたが、玄関・ロビーは昔のままの姿を残しています。
明治初期に建造された建物。そして明治天皇も宿泊された歴史的価値の高い建造物が、現在も利用されている。
奥の部屋なども入ってみたいな…
天井の格子も素敵。
奥行きも広そうだ。市川市は文化財が多く保存されているが、公民館自体が文化財だとは驚いた。
昭和27年に移築する労力は計り知れない。市川市と関係が深かったのか、歴史が気になるな~
今回は日が暮れてしまったのでまた次回晴れている日に撮影しよう。
本八幡駅から見えるネオンがとても好みだった。
都会的なように見えて、まだまだ歴史が眠っている市川市。本八幡駅周辺もかなり濃いので今度1日かけて探索する予定!
(訪問日:2020年11月)
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市川市中央公民館解体だそうで、年度末には終わっていると思われ。
市川中央公民館解体とのこと。
ハタビルは子供の頃は映画館が入っていました