市原市中高根に残る”奉安殿”。鶴峯八幡宮傍の旧中高根小学校跡地にて
市原市に奉安殿が現存している。との情報を知り、早速市原市中高根の鶴峯八幡宮へ。
奉安殿を知る人も少なくなってきていると思うが、貴重な遺産を後世に伝えたい。この日は家族でのドライブだったが、一番最初のコースに鶴峯八幡宮を選んだ。
奉安殿(中高根小学校)
千葉県市原市中高根1223。最寄り駅は小湊鐵道「光風台駅」。駅からも徒歩15分と歩ける範囲内ではあるが、今回は車で向かった。
鶴峯八幡宮の無料駐車場がある。そして、その駐車場の脇に「奉安殿」が佇んでいるのだ。奉安殿の存在を知らないで見たら公衆トイレか何かと思って素通りしそう。
奉安殿(ほうあんでん)は、太平洋戦争中、学校で天皇皇后の写真(御真影)や教育勅語謄本を納めていた建物で、全国各地の学校に存在した。そして、奉安殿の前を通るときは最敬礼をしていた、といったエピソードも高齢の方に伺うと知る事ができる。
私が初めて「奉安殿」の存在を知ったのは、茨城県桜川市真壁に残る、真壁小学校の奉安殿。→”奉安殿”とは。真壁に残る、真壁小学校の貴重な洋風奉安殿 -真壁⑸
全国的に見ても珍しいギリシャ風建築の外観と、建物内に現在も御真影が飾られていることが印象的だった。
建築物として見ると、洋風な奉安殿だけではくレンガ造りや神社風建築など様々。今回見た、鶴峯八幡宮隣の奉安殿は洋風な奉安殿の類に入るだろうか。
扉は老朽化が激しく、開閉できないようだった。
頑丈な取っ手に鍵。
奉安殿の前には寄付者の名前が彫られた碑があった。奉安殿は戦後、GHQの指令によって廃止され解体されているものがほとんど。現在も残っているのは、今まで大事にされていた方がいたからだろう。感謝…
また、鶴峯八幡宮の鳥居近くには「中高根小学校跡記念碑」。先ほどの奉安殿は、中高根小学校で使用されていたものなのだろうか。
中高根小学校は、神社の西側一角に?分校のような規模が小さい学校だったのかと思うくらい敷地が広くないので不思議に感じた。とりあえず、奉安殿が令和の現在も無事に残っていることが嬉しい。
市原市・鶴峯八幡宮
鶴峯八幡宮へ参拝に。ホームページもInstagramでも情報発信をされていて、人気を集めている。
こだわりの御朱印は、毎年デザインが異なっていて御朱印を集めていなくても惹かれる可愛さ…!ホームページに写真が載っている。
また、鶴峯八幡宮は、神奈川県鎌倉の「鶴岡八幡宮」、千葉県館山の「鶴ヶ谷八幡宮」と合わせて『関東三鶴』と称され信仰を集めてきた歴史ある神社。
十二座神楽が、千葉県指定無形民俗文化財に登録されている。
境内には大杉が並んでいて圧巻。
12月末の早朝に参拝。冷たく、澄んだ空気が体の中を抜けて、心まで浄化されていくように感じた。
また、鶴峯八幡宮の第二駐車場は少し離れた、県道144号沿い南側にある。今は閉まっているが旧商店らしき建物もあり昔は多くの参拝客を迎えていたのだろうなと感じた。
(訪問日:2021年12月)
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鶴峯八幡宮には二度行ってるので奉安殿の存在に気が付いていたが、これが何の為の建物で、何で神社境内でなくてここにあるのか分からなかった。
今回のレポートで学校の通学路にある理由が分かりましたよ。
神社境内に大杉が並んでいて圧巻と書いてありますが、数年前の台風以前と比較すると杉はスカスカ状態で今は寂しいもんです。でも境内は良いのか悪いのか分かりませんが、明るくなりました。