本納駅~本町、上総国二宮「橘樹神社」へ。伊南房州通往還沿い -本納⑵

本納駅周辺、後半編です!今回は街道を北へ、上総国二宮の「橘樹神社」を訪問。
探索の最後は雨が降ってきたため、やむを得ず帰宅することになりましたが、街道沿いの近代建築に出会えました!
本納駅~伊南房州通往還を北へ
千葉県茂原市本納。前回、外房線「本納駅」で降りて、伊南房州通往還を南へ歩いた。→本納駅周辺の商店街、近代建築めぐり。駅舎・伊勢屋・法楽食堂 -本納⑴
今回はその続きで、南から北へ、街道を一気に探索する。

前回も紹介したが、池田屋薬局の建物も良い…ひっそりと明るい家族計画の自動販売機も稼働中。

よく見たら、建物脇の2階の手摺の緑色の細工がオシャレ…

本納駅近くへ。この辺りが商店街の中心地だったと思われるが、現在はコンビニがその代わりを担っているようだった。
本納駅入り口の角にあった酒屋さんは閉まっていた。

書籍と文具を扱う、和国屋書店も閉まっていた。昔は多くの学生が立ち寄ったのだと思う。

追記:地元の方より
和国屋は榎町商店街やアスモにも出店し、書店以外に音楽教室も営む大きな会社でしたが、15年位前に倒産してしまったんですよね… 小学校で使うリコーダーも和国屋で購入したことを思い出しました。
ここから街道はカーブを曲がって行く。左手に古き良き木造建築が並んでいて趣がある

街道に面した広い入り口。昔はどのような商売をされていたのだろうか…

商家建築の向かい側は現在更地に。しかし、2012年のストリートビューには目を見張るような近代建築が映っていた。

カーブに沿った二階建ての建物、青銅の看板建築だろうか。錆びているがそれもご愛嬌。美しい建物だ…10年前に戻りたくなる。
そして、さらにカーブを曲がった先にあったのは古い門柱…石畳も奥へと続いている。立派な個人宅に腰を抜かしそうになった。

本納の街道沿いの近代建築
引き続き、伊南房州通往還を北へ。

2012年のストリートビューと比較しながら見ると無くなっている建物も多いな~
総合衣料イトウは営業中!昔は、向かいに履物店「文明屋」も存在した。


ひたすら北にある神社を目指して歩く。街道沿いには昔から変わらない建物も残っているので、歩いていて楽しい。

そして、こちらのピンク色の外観の建物!青いスペイン瓦との対比が可愛い。

前回の黄緑色の近代建築といい、本納町は明るいカラーの建物が多くて可愛いな~

現在は閉まっており、看板も消されているが、元々はどのようなお店だったのでしょう?

2012年のストリートビューを見ると、営業中の外観が映っていた!
正解は、鵜澤綿店。 正面と横にガラス看板が見える。
”綿とふとん”の製造販売を行っていたようだ。前回の建物もガラス看板があったので、同時期の建物と推測。

バス停には「本町」とある。
そして、こちらも門柱が一本と石畳が残る敷地。「赤目川土地改良区」と看板が建っている。

門柱だけでなく、ゴミステーションになっている場所には井戸も…ここにも最近まで古い建造物があったに違いない。

一面ガラス戸の建物は、丸省畳店。現在は営業しておらず、広い土間が広がっているのが見えるのみ。

大きな鳥居が見えてきた。右手にあるのは新しくオープンしたセブンイレブン。元々は神社の駐車場だった。

ここが、上総国二宮の「橘樹(たちばな)神社」。

橘樹神社は、日本武尊の后である弟橘媛(オトタチバナヒメ)を祀っている古い神社として知られ、茂原市景観資源として可愛らしい説明看板も設置されている。

境内の形が舟に似ていることから、帆丘(ほのおか)とも言われ、本納の地名の由来とも考えられているそうだ。また、神社裏側の森林は茂原市指定天然記念物。

明治40年(1907)に大改築された社殿。格式の高さを感じた。

境内にある吾妻池は、日本武尊が築いた弟橘媛の墳墓を築いた際にできたものとされている。土を掘った後の穴と考えると感慨深い…

広い境内を探索しようと思ったら、雨が本格的に振り出してきてしまったので駅へ戻ることに。

他にも、神社やお寺がたくさんある本納。またリベンジ探索しよう。
駅の改札口には、山本薬局による寄贈の温度計が残っていた。

そして最後に、ホームの柱には行先が描かれているホーロー看板。

(訪問日:2021年9月)
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和国屋書店は、茂原のアーケード街にもお店を出していませんでしたか? 茂原市内に何店舗かあったのでしょうか?
残念でしたね、カーブの所の店が無くなって。私も本納の町並みが消えると思って三年前(2019年5月)に撮影に行きました。その時はまだ壊されてなくて撮影出来ましたよ。表面は銅板葺きですね。店頭ではタバコの販売もしてた様です。看板から度量衡の度量の文字だけ読み取れます。また具の文字も読めるので、工具とか寝具なども考えられますね。本納のランドマークだったので、本当に残念ですね、消えてしまったのは。
本納は横道に入ると面白い民家がありますので、横道がお薦めです。でも店ではないと躊躇いますね、撮影するのは。
明里様
匿名様
もっこり公爵です。
当方、平成初期に茂原市内の高校に通っていました。当時、アーケード一番街に、確かに「和国屋書店」がありました。そこそこの規模の店舗であったと記憶していますが、本納在住の同級生曰く、こちらで紹介されている本納の店舗が本店との由でした。果たして本当かどうかは、今となっていは分かりませんが、リポートでご紹介のとおり、本納は歴史のある街ですからある程度信憑性はあるのではないかと思います。
三年前に撮影した際は、横道に入ったら床下が水路になってる家があり驚きました。グーグルのストリートビューでは今でも写ってますが、衛星写真では消えていて水路だけが写ってます。
あの様な家は見たこと無かったので、撮影出来たのは本当に幸運でした。
他の方によると茂原の商店街にもお店があったようです!
在りし日の建物を見てみたかったですね~今度は横道を歩いて見ます。