東千葉駅近くの老舗銭湯「喜代の湯」。熱々、レトロな銭湯よいつまでも
東千葉駅から徒歩5分ほどの場所に在る銭湯「喜代の湯」へ。
昔ながらの熱々の銭湯で、四街道を歩いた疲れを癒しました。
東千葉駅から商店街を歩いて
千葉県千葉市中央区椿森1丁目22−1にある喜代の湯を目指して、総武本線「東千葉駅」で下車。
北口から房総往還を北へ、この通りも昔は商店街だったそうである。
2020年9月に訪れた際の記事→東千葉駅前商店街。銭湯「喜代の湯」から商店の跡が垣間見える道
駄菓子を販売している鵜沢商店、以前お話を伺ったので営業していて嬉しい。
Googleマップに載っている、酒屋の宇佐美商店や青果店・織戸商店は閉業している。
2011年のストリートビューでは、左手前に高山肉店、青果店、酒屋が映っている。
精肉店の傍ら、定食屋を営んでいた「たか山」であったが、現在は店舗を新築し新たに中華料理店として営業している。
東千葉の銭湯「喜代の湯」へ入浴
東千葉駅入り口の交差点の角に、昔から変わらず佇んでいるのが「喜代の湯」。
堂々たる煙突が遠くから見えて嬉しい。また、建物の造りも昔の銭湯建築でよく見られる破風造りを真似したかのような佇まいで良い。
入り口の横にはコインランドリーが併設。
牛乳石鹸と書かれた暖簾をくぐっていざ銭湯へ。元々、営業時間が15時30分~20時までになっていたが、最近はコロナの影響でさらに時短になっており、18時半で閉めるので注意。私は平日、16時半ころに訪れた。
右が女性。昭和ガラスが光に照らされて煌々と輝いていた。
熱々のお風呂が最高!(女湯)
まずは、浴室へ。ちょうど訪れた時に誰もお客さんがいなかったので撮影許可を頂き、銭湯内を撮影しました。
固定のシャワーがある洗い場が、中央と左右に並ぶ。左手には、立ちシャワーもあり。シャンプーなど備品は千葉県は置いてありません。
ミクロバイブラ風呂と超音波風呂。細やかな泡が気持ち良いが、温度が総じて46~48度くらいなので熱々。
煮えたぎるお湯。長くは浸かれないが、身体の芯から一気に温まる。しかも浴槽が深い。
ペンキ絵などはなく、一面水色。広々とした天井から光が差し込む。
番台のおばさんは、「なにも撮影するところなんて無いよ」と話していたが、この銭湯の景色もいつまで見られるか…当たり前の空間ではないのだ。
女湯の脱衣所、お話を伺う
脱衣所に戻り、番台にいるおばさんにお話を伺うことにした。とても人情に溢れる方だった。
喜代の湯は、昭和30年創業。平成元年から3代目として引き継いでいるそうだ。
昔はどういった人々が喜代の湯を利用していたのだろう?と思っていたが、近くにある千葉競輪場が賑わっていたころ、そこで遊んだ人々が帰りに立ち寄ったのだという。
東千葉駅前の商店街はお店がたくさん並び、競輪場へと向かう行列ができていたという事には驚いた。
昔は貸タオルを販売していたこともあったそうだ。
子どもが近隣に多かったので、庭を削って建物を増築。現在の脱衣所の奥側は休憩スペースとなっている。多分そのあたりが庭だったのかな。
周辺にはアパートがたくさんあり、商店街にも肉屋、魚屋など2軒づつくらいあるほど何でも揃っていたそうだが、現在はお年寄りが住むにはとても不便で困っているのだという。千葉駅や千葉そごうまでも少し距離がある。
昭和38年に千葉駅が現在の位置に移転するまで、元々は東千葉駅周辺に存在したので、その頃が最盛期だったのかもしれない。
「銭湯は赤字。長くは続けられない」とも話していた。掃除をするのも一苦労、さらに石油の高騰…利用者の激減。いつまでこの銭湯も続くか分からない。
「愚痴ばかりでごめんね」と言われたが、私にとっては愚痴ではなく、切実な銭湯の声を聞けて良かった。
喜代の湯は本当に昔ながらの素朴な銭湯。熱々のお風呂が魅力だ。この火をどうにか守りたい…
(訪問日:2021年10月)
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良い佇まいの銭湯ですね。
外観のウチ、交通信号機の写っている写真、信号機が最近の省電力ペッタンコバージョンでなくて、旧いタイプなら画的にバッチリなんですが、それは仕方無いですね。
逆にこのタイプだから、今も生業中が分かりますからね。
この火を守りたい…なんとか頑張って頂きたいですね。私の様な地域外の外野が言うのは簡単なのですが…気持ちは同じです。
最近、休業になってしまったようです…