鳩の街「古民家カフェ こぐま」。赤線散策の休憩にぴったりな元薬局の喫茶店

鳩の街。かつて赤線地帯として多くの人を魅了した大人の街は、令和になった現在もその姿を探して赤線探索に訪れる人が絶えない。
そんな鳩の街の商店街に、古民家をリノベーションしてオープンさせた「古民家カフェ こぐま」。今回は、赤線探索に立ち寄った古民家カフェを紹介する。
古民家カフェこぐま
「古民家カフェ こぐま」は、鳩の街商店街を奥に進んだ一角にある。

鳩の街商店街へは、東武スカイツリーライン曳舟駅から徒歩8分ほど。鳩の街商店街以外にも近辺には昭和レトロを感じる場所が多いため、楽しみながら歩くことができる。

古民家カフェとしてこぐまがオープンしたのは2006年。

昭和2年に建築された薬局だった店舗をリノベーションして、薬局の良さを残しつつカフェをオープンした。


鳩の街商店街で古い商店が撤退する中、こうしたリノベーションの動きは商店街の活性化に結び付くのではないかと思う。

訪れた日も、休日ということもあって、多くの人が古民家カフェでくつろいでいた。
古民家カフェに潜入!!
古民家カフェにいよいよ潜入!

建物に入ると、薬局だったことがわかる「化粧品 クスリ」の黄緑色の文字。赤線が近いからか、化粧品を求めて買い物に来る女性も多かったのかもしれない。

外は蒸し暑い日が続く夏であったが、ひとたび古民家カフェに入るとその煩わしさも嘘かのような静寂な空間。

店内は、薬局だったころに使われていた棚を利用した展示スペースや、薬局で販売されていた薬や化粧品が展示されている。
さらに、注目したいのが店内で使われている机と椅子。学校で使っていたのが懐かしい昭和レトロな雰囲気の机と椅子に座ると、童心に帰ったかのような不思議な気持ちになる。

奥には昭和のミシンが置かれていた。

アンティーク家具に囲まれている空間。心が落ち着く。

クリームソーダを注文!
クリームソーダとあんみつを注文した。

古民家カフェに似合うクリームソーダの色。

そして予想だにしないあんみつ。まるで宝石のような輝きを放っている…。食べるのがもったいないくらい、素敵なスイーツだ。

古民家カフェでは、スイーツ以外にもカレーやハンバーグなどのランチメニューも充実しているとのこと。自家製のランチは、どのメニューも温かみがあって魅力的だった。
元薬局を彷彿とさせる展示品!
店員の方に店内の展示を案内してもらった。レジ横には、薬が入っていた小さな引き出しの棚。

カエルの置物がある台には「アデカ石鹸」と書かれている。

1mほどの高さのあるこちら。昔のコーヒードリップってこんな感じなのか!薬局とは関係ないレトロなものも多数。

そして、店内の棚には、昔の薬などが展示されていて見ているだけで楽しい!

閉店したお店の商品も、全部廃棄してしまうのではなくこうしてパッケージだけでも残されていると嬉しいな。若い人にとってはどれも新鮮。

私は龍角散が好きなのだが、昔から缶のパッケージって変わらないんだな~

薬を調合するための道具も展示。

こちらは東芝のゆで卵器。

知っている方はどれくらいいるのだろう。

今となっては珍しいかも?展示品でしか見たことがないな。

店主の方がカメラが趣味らしく、昔のカメラが展示されていて興奮!

レトロなカメラが若い人の間で流行っているので、こうした展示は逆に若者ウケしそうな気がする!

かつて赤線として名が知れた「鳩の街」。
昭和33年の売春禁止法が施行されてからはその歴史に幕を閉じたが、これからどのような街として多くの人を魅了していくのか楽しみである。
鳩の街・赤線探訪についてはこちら↓
【鳩の街・赤線】社会現象にまでなったアプレ派・鳩の街のカフェー建築巡り!-鳩の街⑶
(訪問日:2020年6月)
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