銭湯「滝の湯」船橋市本中山・地下から湧き出る天然ラジウム鉱泉!
船橋市の本中山にある銭湯「滝の湯」。以前から車窓から見える煙突が気になっていた銭湯。千葉県の銭湯も年々減少しつつあるので積極的に行かねばと思う。
船橋市の銭湯「滝の湯」
千葉県船橋市本中山2丁目3−1。最寄り駅は、JR下総中山駅。線路沿いを歩いて徒歩10分弱。「滝の湯」という銭湯がある。
仕事終わりに1人銭湯へ。もちろん家に帰れば風呂は有るのだけれど、こういう時間の使い方もたまには良い。※画室の悪いスマホしかもっていなかったので写真は良くないです。
周りの銭湯に比べるとネット上の情報は比較的多いかもしれない。地域情報サイト「まいぷれ」にて詳しい魅力がまとめられている。
創業は1948年。「天然ラジウム鉱泉」と看板にあるように、地下300mから湧き出る天然ラジウム鉱泉が自慢とのこと。
無くなった玉川旅館も鉱泉だったけど船橋は意外と鉱泉が湧き出ている。そういえば、この辺りの中山も昔鉱泉旅館があったなあ(調べないと)。
外観、内装もリニューアルされていて番台は無く、広々とした脱衣所が印象的だった。
また、何十年前か分からない船橋市の銭湯情報がまとまったマップが脱衣所に掲示されていた。計30軒ほど。今でこそ5軒にまで減ってしまったが、こんな場所にも銭湯があったのかと、知らない銭湯情報が知ることが出来て楽しかった。
地元の方との団欒
平日の夜。20時頃になったのでお客さんも少ないかなと思っていたが女風呂に4~5人、意外と多くて驚いた。
本日はグレープフルーツ&レモングラスの香り!仕事終わりにぴったりな爽やかさ。
「こんにちは、お先に、お休みなさい」
初見の私にも優しく声をかけて下さる常連さんたち。挨拶だけでなく、熱々のお風呂に入りながら世間話をしたのが思い出だ。
88歳の大先輩。毎日働いて、夜銭湯に通っているそうだ。
「昔は中山に5軒銭湯があった。駅前の銭湯は去年(2021年)無くなったので最後。
海が近くて磯の香りがした。潮干狩り、息子の時はバスで行った。ヘルスセンターは行けず仕舞いだった。」
「コロナで騒いでいるけど、不自由なく暮らせている。今の若い人はわがままよ。新聞紙は万能よ。拭くとパンツが黒くなるけど笑 窓のサッシの隙間に入れたり、机にしたり、捨てるものは何も無かったの」戦後を生きた強い言葉が胸に響く。
「一度銭湯に入るとやめられない、家は足を伸ばせないし!」
もちろん健康的にも良いのだが、それ以上にお風呂に入りながらたわいない話をしたり、お互いの安否を知る場所にもなっている。
そんな銭湯と言う場所をどう守っていくべきか、私もちゃんと考えていきたい。
余談:
西船橋駅近くの昭和なホテル。改装して若干お洒落になっていた。
(訪問日:2022年5月)
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銭湯の魅力の一つに、そこに行くまでの「ぶらぶら歩き」がありますよね。暗い路地裏を抜けて、銭湯の明かりが見えた時のうれしさと言ったら…。←逆に、たどり着いて「本日休業」の札を見た時の絶望感もありますが。
その点で、滝の湯は、まさに薄暗い住宅街の中にある、「魂の湯治場」としての要件を備えています。
それから、この滝の湯、サウナ無料じゃなかったでしたっけ?(ちょっと記憶があいまいなので、行く人は問い合わせてから行くようにお願いします)。
88歳の常連さんの言葉、本当ですね(「拭くとパンツが黒くなる」というのは、「お尻を拭く」という意味?)、いまの若いひとの中には、ワンルームを借りる時に「ウォッシュレットじゃなきゃダメ」なんて、ヤワなのがいるそうですが、昔は、トイレ共同で、みんな銭湯に通ったのです。
銭湯というのは、単に「体を洗う」場所ではなくて、「心を洗う」場所でもあるのです。いまは、とんでもない異常な犯罪が(豊かになったはずの)社会で起きていますが、それもこれも、人々の「心」が異常になったからだと、わたしは思います。「田舎のおばあちゃん家」みたいな銭湯で、体だけではなく心もきれいさっぱりリフレッシュすれば、いまの社会で起きているような異常な犯罪(例:性犯罪、ムシャクシャして人を刃物で刺す)は、ゼッタイに減るのではないでしょうか。
「魂の湯治場」としての銭湯の役割を、多くの人に見なおしてもらいたいものです。