「西武船橋店」ロフト館は解体…西武に残る、独特な照明は昭和遺産です

船橋駅前に静かに残る「西武船橋店」。2018年2月に閉店し、3年経った現在も建物がそのまま残されている。
当分の間、放置されているかと油断していたら、今年ロフト館が更地になっていたので、今記録しておかなければと思った。
西武船橋店について
「西武船橋店」は、千葉県船橋市本町に沿内した西武運営の百貨店。

昭和42年(1967)から平成30年(2018)。約50の歴史に幕を閉じた。
閉店の様子については、千葉日報の『別れ惜しみにぎわい 「地域で一番の店」「高齢者が不便に」 最終日300人が長い列 西武船橋店50年の歴史に幕』が詳しい。
閉店の日、2018年2月28日は、別れを惜しんだ約7万人の客が訪れたそうだ。それくらい近隣の方にとっては思い出深い場所。

開業当時は、周囲に高いビルが無かったことから「海の見える百貨店」とキャッチコピーを掲げていたそうだ。地下1階~地上10階の本館と、1998年に併設した「ロフト館」からなる。

しかし、最近は売り上げピークの7割減に。次々と競合店舗が開業したためである。
開業から10年後、昭和52年(1977)には駅の反対側に「東武百貨店」が開業。こちらは東武アーバンパークライン船橋駅からも直結しているため、アクセスが良い。

また、現在は「ギガダイソー」になっているが、駅前の通りに「丸井船橋店」があった。近隣にはららぽーと東京ベイも。

ロフト館の解体
2021年1月。本館の隣にあったロフト館が解体工事中だった。

ロフトの店舗は、北口にあるイトーヨーカドーに移転。跡地はマンションの予定?これからどうなるんだろう。

2016年頃にロフトに訪れたのが最後。大きな店舗で買い物には便利だったんだけどな…確かに人は少なかった。

街並みは変わる。
だからこそ、記録が大事なのだと実感する。
西武船橋店本館は健在
本館は現在も残されている。

独特な照明が好きすぎる
本館1階の廊下にある独特な照明。個人的に大好き!

UFOみたいな?昭和の遺産である。銀色の照明が奥までつづいている風景を見ていると、昭和にタイムスリップしてしまうような…

3年前はどんな光を放っていたのだろう。少し錆がついてきてしまっている。

下から照明を眺める。アメーバみたい。

本館は壁で覆われているが当時のままだ。

追記:夜、照明が光っているとの情報を頂いた!

照明はまだ現役だったのか~嬉しい。光っている姿も美しいなあ。

でも、いつまで残っているかドキドキする…解体の日も近いのかなあ。
西武船橋店の現在
西武船橋店、思い出のある方も多いのではないでしょうか?コメントお待ちしてます!

入り口の天井にもレトロな照明が健在。

UFOのような照明とはまた違った上品な雰囲気。

大きな照明が2つ。廃墟状態で残っているが、こちらも灯りはつくのだろうか。

本館の金色の窓?が太陽に照らされて輝いていた。

2階のペデストリアンデッキはまだ通ることができる。

当たり前に見ている風景と思っていたらいつの間にか無くなっている。なんてことが無いように記録していきたい。

船橋駅周辺のむかし
船橋駅周辺の昭和。今と比べようと書き出してみるも、割と複雑で戸惑う…
・十字屋デパート→ディスカウントストア「十字屋ショッカー」→ドンキホーテ
・長崎屋デパート→雑居ビル
・丸井船橋店→田原屋デパート→ギガダイソー
船橋駅前の歴史は徐々に記述していこう。あまりに書くことが多すぎて…今回は一旦西武船橋店について!
駅前だし、活用されるのか解体されるのか。これからの動向が気になる。
追記:地元の方より
「西武デパートの照明は1977年頃(昭和50年代)の10階建て増階改築時の物。当時は以前の8階建てからオシャレビルに生まれ変わった感じ」とのコメント!照明は改築されたころのものだということがわかった。
追記:西武船橋店の昔の写真
以前、西武船橋店で開催されていた写真展の写真を提供していただきました。ありがとうございます!

西武船橋店の開店当時の広告。「海の見える百貨店」と書いてありますね~


こちらは西武船橋店の開店当時の写真。屋上にロケットみたいな大きな乗り物がありますね!

開店当時は6階建てだったが、9階建てに改装中の写真。

追記:船橋西武の貴重な紙袋
1983年、西武船橋店で買い物をした際にもらった紙袋を持っている方がいた。とても貴重な、そして興味深い内容が載っている。

イヴのパーティーがあって、プレゼント交換があって、サンタもやってきて、素敵なクリスマスの朝が訪れる…と、すべてを美しくキメるのは、影のサンタであるキミのセンス。
クリスマスも時代を感じる…

反対側ではクリスマスはどこで過ごす?という文章が載っているのだが、下部の文章が今は無き教会に触れていて興味深い。
ピンクサロンやパチンコ屋に囲まれてひっそりと佇む。そんな教会が、西武の近くにあること、知ってますか?
西武船橋店の右手に入ってゆく幅3メートルほどの細い道。この道をクランク型に曲がってゆくと、そこはキャバレーや、パチンコ屋が並ぶピンク街。
が、ふと目をあげると、京成船橋駅の間近に、ちょっと違和感のある建物が、やや地味な感じに建っています。
これが、船橋のインマヌエル教会。戦争が終わり、世の中がいかにも雑然としていたころ建てられて、ほぼ40年。
ところ狭しと立ち並ぶネオン華やかな雑居ビルはもちろんのこと、西武百貨店など影もカタチもなかったころのことです。
船橋インマヌエル教会について。ピンク街という言葉も、今は聞き馴染みが無い。というのも、再開発で教会の建物もピンク街があった通りも無くなってしまったからだ。
私は全然覚えていないし、どこにあったのかもイメージが湧かない。でも、こうして文章にまとまっていることで想像することができるので有難い。
…キャバレーもこの辺りにあったのか~

話はまだつづく。
それにしても、なぜこんなピンク街に?
つい数年前までは教会のとなりに幼稚園がありました。そのおかげで、この地区一帯は静かで”清らかな”場所だったのですが、この幼稚園がほかの場所に移った直後から、地区の”制限”がはずされ、アッという間もなく、いまのような大人の遊び場に様変わりしてしまったのです。
幼稚園の周辺は風紀取締まりが厳しいのに、教会となると、まるでおかまいなし、というところが、面白いですねえ。
約40年前の話。
京成船橋駅の裏のあたりは、静かで清らかな場所から大人の遊び場に。そして現在はまた静かな場所へ戻りつつあるのかもしれない。
かろうじて、2014年のストリートビューに載っていた!
現在のゲームセンターアドアーズのある交差点付近から、京成船橋駅近くは本当に裏路地が広がっていたんだなあ。
そして何より面白いのが、「わたしが道であり 真理であり いのちなのです」と書いてあるが、本当に道になってしまったなあと。
以前、船橋駅周辺が「カストリ横丁」と呼ばれていた話を記事にまとめたので気になる方は合わせて。→【船橋散策②】船橋駅南側に広がる「カストリ横丁」とも呼ばれていたディープな飲食街
(訪問日:2021年1月)
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初めてコメントさせていただきます。
西武の紙袋に登場する「竿代さん」の孫です。
この紙袋の存在は、初めて知りました。
貴重な記事、ありがとうございます。
コメントありがとうございます!お孫さんなのですね!こちらこそ情報が届いて嬉しいです…!
東京までの通勤で京成船橋駅を通っていながら、この前、買物をしようとして下車したらLOFTが閉店していて衝撃を受けました。