駒込の旅館「江戸駒」閉業、解体に。連れ込み旅館に宿泊 -東京都豊島区

駒込の旅館「江戸駒」閉業、解体に。連れ込み旅館に宿泊 -東京都豊島区

駒込の旅館「江戸駒」に宿泊。しかし、その直後に閉業となり、昭和の連れ込み宿がまた一つ消える… 江戸駒最後の記録です。お納めください。

※2022年8月閉業しました

現在、そろそろ解体とのことで貼り紙があるようです。富津~木更津の記事の間ですが、先に江戸駒の記事を公開することにしました。

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駒込の旅館「江戸駒」

東京都豊島区駒込1丁目33−5。 JR駒込駅のすぐ近く、線路沿いにある旅館「江戸駒」へ。一度は見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。

旅館「江戸駒」

遊廓、赤線、昭和の旅館を調べている者としては、連れ込み宿もその対象範囲ではある。が、他の旅館と違って敷居が高く…

しかし、夏休みだからか千葉県内の旅館の予約も上手く取れず、江戸駒に電話してみようという気になったのだった。それが虫の知らせだったのか…

連れ込み旅館か…と渋っていたが夏休みで千葉の旅館がどこも空いてないので予約して宿泊してみた。部屋の雰囲気はなかなか良い感じと思って朝、チェックアウト後に周りを見ていたら閉館のお知らせがあって、心底驚いたのでした。

8月1日で閉業と知る

宿泊直後に閉業…!!

知らずに泊まっていたが、これが最後になるとは。チェックアウト後に慌てて撮影しても遅いのに~

坂に建つ

 

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坂道に建つ江戸駒。2階建てだが半地下は駐車場スペースになっている?看板等も比較的新しいので閉館するような老朽化も感じずでしたが…時代の流れでしょうか。

「~旅のお休み処~」
英語表記や旅といった言葉を使っている点、ビジネスやバックパッカーさんなども宿泊していたのかな。

「和室全室数寄屋造り次の間つき」… 今回他の部屋を見ていないが洋室もあったのですね。

入口は二カ所。連れ込み宿あるあるの複数出入口。

出入口

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江戸駒 館内の様子

もう一つの出入り口から入った。入口で靴は脱がず(昔は脱いでいたはず)、客室で脱ぐスタイル。

フロントは廊下を進んだ先にあり、待合室もあった。受付にいる男性に予約しましたと声をかけ、鍵を貰って二階へ。

玄関
待合室あり

連れ込み宿に正直ビビっていたが、受付のおじいさんの対応がスムーズで特に何かあるわけではなく、普通の旅館に来たみたいだった。連れ込み宿ということを忘れてしまいそうなくらい。

2階

19時~翌朝10時チェックアウト。No12の客室へ。

線路沿いの客室で、窓を閉めていても電車の音が聞こえる。

客室へ

客室に入ると正面に洗面台、右手にお風呂場。お手洗いは洋式。

お風呂場

お風呂場は浴槽が昔のままタイル張りだった。レトロ~

お風呂

シャワーはあまり使えず、ドライヤーも壊れていたのでそういうところを考えると閉業の予兆はあったのかもしれない。

そして居室へ… 古い宿だとエアコンが無い所も多いが、ここはエアコンも綺麗だったな。テレビ、冷蔵庫、ポッドなど設備もそろっていた。

数寄屋造りの客室

寝室がまさに連れ込み宿。壁際の扉を開けると鏡張りになっていて、ふかふかの布団だった。

寝室

そして客室から線路側の襖を開けると中庭…ではなく灯篭が置かれていた。部屋の中なのにこの客室だけで旅館の雰囲気の演出が完成されているよう。

夜。宿泊客は他におらず。

素泊まりなので夜は周辺で買ったクラフトビールと出前を頼み過ごしました。

貴重な連れ込み宿の記録となりました。

 

(訪問日:2022年7月)

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