千葉神社通り商栄会。アーケード屋根、古民家、銭湯の面影を探して -栄町⑶
今回は、千葉神社の北側にある商店街「千葉神社通り商栄会」を探索。
歓楽街として知られる栄町に隣接する商店街ではあるが、昔ながらの商店が今も健在です。
斜めの屋根の古民家
千葉市民会館前の交差点から栄町通り商店街(ハミングロードパルサ)とは反対の南東方向へ伸びる商店街を歩く。ここを歩くのは初めてだ。
まず右手に見えた古民家が気になり、立ち止まって撮影。
以前にも紹介したように、大人の街として知られる栄町。その中に古民家があることが意外過ぎてびっくりしたのと、元々は国鉄千葉駅前の商店街として栄えた街でもあるので、ピンク看板との対比が栄町らしいなと思った。
また、正面から見ると屋根が斜めに見える。珍しい趣向だなと感じた。
2008年時点で現在の姿になっているが、以前はどのような商売をされていたのだろう。
千葉神社通り商栄会
栄町通り商店街の一本東側にあるのが、「千葉神社通り商栄会」。南に位置する千葉神社まで伸びている商店街だ。
隣にホテルが建っているが、「まつや」はファミリーファッションのお店だった。アーケード屋根が一部残っている。
千葉神社通り商栄会もハミングロードパルサと変わらず、広大な駐車場が点在する静かな商店街。昼間も人通りが少ない。
駐車場の隅に2008年まで残っていた建物は中華料理屋。
他にも個人商店の建物が並んでいたのだろうと想像する。
要町の交差点付近。大人向けのお店と一般の個人商店が混在する不思議な空間…
「紀州屋」は総合食料品・精肉・プロパンを取り扱っていたようだ。
朝日堂書店で古写真を見る
交差点で営業中の「朝日堂書店」。
ショーケースに千葉市の古写真が展示されていた。
昭和26年頃の千葉銀座通り。
昭和30年代、海の家が建ち並ぶ稲毛海岸。現在は埋め立てられて面影も無し。
昭和17年、稲毛区の「ゲタモ呉服店」。かなり大きな店舗だ。
書店の向かい側にも昔ながらの商店「かんだ」の建物があったが、現在はマンションに。
アーケード屋根が残る千葉神社通り
要町交差点から南へ。
両側の歩道にアーケード屋根が所々残っている様子から、昔はアーケード屋根が並んでいた賑わいのある商店街であることが想像できる。
正直、栄町に隣接する通りに昭和感が残る商店街を今も見ることが出来るとは思っていなかったのでびっくり。
コインランドリーがある辺りには、銭湯「日の出湯」も存在した。
蕎麦屋「長寿庵」は営業中。昔ながらの蕎麦屋さんだ。
栄町のメインストリート、ハミングロードパルサは空き店舗も多く歯抜け状態になっているので寂しい感じがするが、この通りは比較的営業しているお店も多く感じる。
スナックと鰹節の「さつま屋本店」。
アーケード屋根が連なっている歩道。千葉市内で残っている場所はほとんど見かけないな…
「母の味を伝えたい」鰹節の強いメッセージが伝わる。
さつま屋本店は向かい合って二つ建物があるようだ。
鰹節、海苔、ドライ野菜などを販売しているという。
千葉神社の裏から北に伸びる千葉神社通りが千葉神社の門前町として賑わったのだろうか。
焼き鳥店、寿司屋、鰻屋…既にシャッターが閉まっている。
亀のマークが特徴的な「みやま」は2008年で既に閉店しているのでどんな店かわからず。
「やまざき花器店」。その隣は「石橋時計店」。
クリーニング屋の向かい側にも古い建物群があったが現在は広大な駐車場に。
居酒屋は営業しているようだが、閉店した建物は次々と解体され存在されたことも忘れ去られてしまう。
千葉神社通りを出ると、国道126号の「院内通り」へ。先ほどよりも車の交通量も多い。
院内通りから千葉神社通りを振り返る。この通りだけ時間が止まったようだった。
院内通りを南下すると、千葉神社へたどり着く。
千葉神社の北側、裏にある看板。
千葉神社前の交差点。角に佇む木村屋で豆大福を買ってみよう。
前に訪れた時、千葉神社の門前町が無さそうに見えたので不思議だったが、北側に千葉神社通り商栄会が存在することを今回初めて知った。
きっと、国鉄千葉駅が移転する前は駅から参拝客で賑わったのだろう。
千葉市民会館から歩いてみて、商店街を抜けて千葉神社へたどり着くコースは良いなと思った。
(訪問日:2021年7月)
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木村屋と大塚寝具店を見て一つ印象的な光景を思い出します。
2000年代初頭の頃の栄町周辺は千葉中央公園や通町公園辺りで生活しているホームレスがたくさんいて、自転車乗ってたりリヤカーを引いてたりしてました。
千葉寺に引っ越した後に千葉駅近くでバイトしていたのでよく栄町を通ってました。
ある日、自転車でバイト先に向かっていた時に木村屋の前で信号待ちしていたら、ちょっと離れたところに自転車に荷物を積んでいた70歳前後のホームレスが立ち尽くしていた事がありました。
当時、木村屋と大塚寝具店の間に黒澤輪業っていうボロい自転車屋があって、そのホームレスはその自転車屋を眺めてました。
自転車屋を見るとタイヤやチューブがたくさんぶら下がってる下でホームレスと同年代くらいの店主がパンク修理していて、ホームレスの自転車のタイヤを見ると後ろのタイヤがパンクしていました。
その時に
(この人はこの自転車屋なら修理してくれるかもしれないと思ったけど、お金が無いから声かけるか迷ってるんだな…)
と感じました。
実際、複雑そうな表情をしていたのが印象的でした。
その後に信号が青になったのでその場を後にしたからその後どうなったのかはわかりません。
黒澤輪業は2008年時点のGooglemapを木村屋方面に移動すると残ってました。
あの光景から20年経ちますけど、今でもたまに車でそこの交差点を通るとあの光景を思い出しますね。
コメントありがとうございます。20年で街の雰囲気ってここまで変わるのかと栄町を調べていて正直驚きました。