千葉市作草部の戦争遺跡めぐり「陸軍歩兵学校」~「気球聯隊第二格納庫」

千葉市作草部の戦争遺跡めぐり「陸軍歩兵学校」~「気球聯隊第二格納庫」

「気球聯隊第二格納庫」が解体される、との情報を得たのは2020年9月11日。9月19日から解体作業が始まると聞き、慌てて気球聯隊第二格納庫へ向かった。

実は以前から気になっていたが、後回しにしていた場所だった。後悔したくないと思い、急遽行くことにした。

千葉市と陸軍

千葉市には、戦時中、多くの陸軍関係の学校や施設が設置され、現在もその遺構が保存されている。千葉市中央区から稲毛区(作草部、天台、穴川、小仲台、園生)といった台地に集積し、その総面積は約462ヘクタール(約140万坪)もの広さ。

軍遺構を巡る方にとっては千葉市はとても魅力的な街なのである。今回はその一部を紹介。

作草部公園「陸軍歩兵学校」

気球聯隊第二格納庫は川光倉庫が所有をしている。千葉都市モノレールを利用して、「作草部駅」から歩いても良し、「天台駅」からも近い。

が、私は天台駅からのルートをおすすめしたい。なぜなら、遺構は倉庫以外にも残っているからだ。

私は偶然たどり着いたのだが、作草部公園は「陸軍歩兵学校」の跡地。正面の植木のあたりに門があったらしい。

作草部公園

大正元年(1912)歩兵の戦闘法を研究し、これを全軍に普及させる目的で設立された「陸軍歩兵学校」。現在も公園内に石碑が残っている。

石碑

だが、その歴史を知っている方はどれくらいいるのだろうか。賑やかな子供の遊び場になっていた。

由来について

公園内にそびえ立つ高い松の木は、もしかしたら当時からのものかもしれない。軍遺構でこうした松の木はよく見かける。

高い松の木

歩兵学校の門

公園の脇道を進むと、土塁が続いているのが確認できる。これも遺構だと思われる。

そして、その土塁に埋もれている煉瓦を見つけられるだろうか?

土塁

実はこの場所に「通用門」が存在したらしい。夏だったので茂っていて全体が見えず…

通用門跡

土塁を眺める。右手が陸軍歩兵学校跡地。

旧陸軍歩兵学校跡地

巨大な倉庫の姿

歩兵学校のある場所は高台になっており、坂を下ると目前に巨大な倉庫が見える。

巨大な倉庫

これは旧気球聯隊第二格納庫だ。住宅街の中に突如として現れる巨大な倉庫。残っているのが凄い。

想像以上に大きい!
住宅街に溶け込む

陸軍用地標柱

坂を下ると、陸軍用地標柱がある。坂の付近から歩兵学校へ行くのだろう。目を閉じれば妄想に浸れそう。

歩兵学校入り口付近
石碑はかなり小さい

旧気球聯隊第二格納庫

そして旧気球聯隊第二格納庫へ。既に工事用のシートで覆われており、全体が見えなくなっていた。

旧気球聯隊第二格納庫がある通り

大正2年(1913年)に所沢に新設された「気球隊」は、昭和2年(1927年)に作草部に移転してきた。その後、昭和11年に「旧気球聯隊」と改名したらしい。

旧気球聯隊第二格納庫

現在残っているのは、第二格納庫。第一格納庫は向かい側、現在のマンションが建っているあたりに存在したらしい。

屋根が破損している

千葉市内では最大級の戦争遺跡だったらしいが、時代の波には抗えなかったみたい。

全面囲われている

近くには駐車場の看板に川光倉庫株式会社の文字が。老朽化が進み、手放すことになったそうだが、現在まで保存されていたのが素晴らしい。

川光倉庫株式会社

都賀公園

倉庫の周辺も探索することにした。馬頭観音の石碑が大切に保管されている一画。昔は馬が交通手段だった。

馬頭観音

都賀公園の入り口には、一体化している軍手が置かれていた。

都賀公園

作草部神社も併設している。石碑が多い。

地域の信仰の石碑

作草部神社本殿は明治3年(1870年)に建立。

作草部神社

かつて農村だったことから、地域の繋がりが濃いのだろうか、石碑が多く残されている。

庚申塔なども

古そうな大木の根を見つけた。作草部神社の歴史を物語っている。

 

歴史深そうな根

千葉市立都賀小学校のフェンスに貼ってあった防犯の看板が、ちょっと怖い。

千葉市立都賀小学校

そして都賀公園にある宇宙船のような遊具。ジャガイモのような色合いをしていてシュール。

遊具が面白い

旧気球聯隊第二格納庫の周辺

旧気球聯隊第二格納庫は囲われているけど、どうにか見えないものかと粘って探索を続ける。

東側へ来た

東側は畑が広がっており、道も狭い。

壁が並ぶ

ガスを入れたままの気球を格納できるサイズなので、倉庫の高さは15m。その大きさを活かして、去年までコメなどを倉庫で保管していたが、台風などの被害を受けたらしい。

足場が組まれている
よく残っていたなあと
苔などもあるが比較的綺麗

 

回りの塀

旧気球聯隊第二格納庫、急遽行くことができてよかった。これで見納め、、と思っていたまさかの続報が!

見学会のおしらせ

それについてはまたの記事で詳しく書きます。

(訪問日:2020年9月)