旭「十日市場通り会&本町通り商店会」。旭市唯一の土蔵造りも -旭⑷

旭「十日市場通り会&本町通り商店会」。旭市唯一の土蔵造りも -旭⑷

今回は、旭銀座通りから南、そして西へ。「十日市場通り会」という小さな商店街と「本町通り商店街」を歩きます。

旭「十日市場通り会」

千葉県旭市ハ33。前回のつづきで、銀座通りと塚前通りが交差する交差点。ここをさらに南へ進みます。

交差点

交差点のそばにある蕎麦屋「丸正」の雰囲気がとても良い感じ。電柱に隠れて、キリスト看板も残っていた。

蕎麦屋「丸正」

向かい側は「ばらえてぃーしょっぷ」と書いてあるので、ファンシーショップ的なお店だったのかな?

ばらえてぃーしょっぷ

さらに進むと、「木之内米店」の隣にスーパー「フレッシュイイダ」。地元の方が買い物に訪れていて、かなり賑わっていた。

裏通りにあるスーパー

旭では表通りに昔ながらの個人商店が比較的残っているので、裏通りにスーパーがあるのも納得。

スーパーの向かい側には「平野酒店」、2012年頃までは鮮魚店などもあったようだ。現在は駐車場。

左が酒屋

スーパー以外にもお店が並んでいたんだろうなあ…

クリーニング屋

この裏通りは「十日市場通り会」と街灯が設置されている。

十日市場通り会

調べても商店街の情報は全く出てこないが、名前から想像するに、昔この場所で十日の日に市場が開催されていたのではないかな。

毎月、10日。なのか、10日おきなのかはわからないが、同じような名称で八日市場もあり、8の日に定期市が開催されていたという。

左は元青果店

街灯は奥までつづいているが、歩いてもお店の姿はあまり無く。現在は閑静な住宅街になっていた。

元商店?

商店街のことを知っている方がいたら教えてください~

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裏道を抜けて

さらに裏道、西へ進むと道端に石碑が。古くから歴史がある地域であることは間違いなさそう。

石碑が残っていた

裏道を抜けて、十日市場通り会の一本西側の通りへ。居酒屋がある。

居酒屋ひかり

看板建築のような大きな建物は、家具店「あまさけや旭店」と書いてある。

家具店「あまさけや旭店」

こちらは配送センターで、表通りに店舗がある。店舗の建物も4階建てでとても大きい。

あまさけや家具店

「あまさけや家具店」はチェーン展開をしており、八街、鹿島、浜崎、飯岡などにも店舗があるみたいだ。

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「旭本町通り商店会」へ

裏通りを出て表通りへ。ここは「旭本町通り商店会」と呼ばれる商店街。しっかりと商店街の駐車場があるのが凄い。

駐車場

20台以上のスペースがある。各地の商店街を歩いているけど、商店街に駐車場があるのは意外と少ない。

そのため、車社会の現代において商店街が廃れるのは自然の流れだと思っていた。

藤野酒店

本町通り商店会は県道35号沿いにあるので交通量は多い。だが、駐車場があることで比較的個人商店が営業をつづけられているのかもしれないと感じた。

昔の商店街は駐車場が無い、狭い道がほとんどなので旭のような事例は珍しい。

ハヤシ薬局は閉店

「加藤恵治郎商店」は名前からして歴史がありそう。

加藤恵治郎商店

商店街にある「成田屋菓子舗」。一番の売れ筋商品は赤飯らしい。

成田屋菓子舗

確かに看板の上のほうに「赤飯」と書いてある。

赤飯

暑い日だったので、「くずバー」というアイスが気になった。葛を使用しているので満腹感があるのに低カロリー!

葛バー

買おうかなと迷ったが、なぜかこの日は立ち寄らなかった。帰宅してから後悔。まあ、そういうときもある。

旭専門店会ポイントカード
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「郷金旅館」と陣屋跡

川を超えると、「郷金旅館」の看板が見えてきた。

郷金旅館

グーグルの口コミ数が31件と、意外と多い。まさしく昭和の旅館という雰囲気が漂っている。

入り口

旭駅近くに2つ旅館があったが、こちらは少し離れている旅館。どのような歴史があるのか、調べても全然わからなかったので機会があったら宿泊したい。

旅館がある交差点から、北西の住宅街に位置するのが「安中藩太田陣屋跡」。

安中藩太田陣屋跡

明和4年(1767)に総国太田村を含む二十三ヶ村、およそ一万石を安中藩主板倉勝清に支配させることとし、ここに陣屋を置いたという。太田村に置かれて陣屋で、支配地の年貢の収納、治安などが行われた。

陣屋は周囲に堀をめぐらし、南に長屋門、奥に間口八間、奥行き四間(32坪)の役所があった。

明治初年、廃藩になるまで約100年間支配したという。その後、施設は撤去され、現在は長閑な田畑が広がっている。

陣屋が置かれていたという歴史から、昔から栄えていたのは近くにある「本町通り」なのだろうと思った。

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旭本町通りの街並み

陣屋跡から東に伸びる商店街「旭本町通り」。

本町通り

トタン板で覆われているが古そうな「伊能屋」。

伊能屋

多木肥料特約店のようで、赤い看板があった。

歴史を感じるお店

本町通りには銀座通りには無い、古い商家建築がいくつか残っている。

左が商家建築

その建物の裏を見ると、奥に長い。

右にあるのは「広屋洋品店」。

広屋洋品店

その隣に「京呉服ひろや」があるので、元々は呉服店だったのかもしれない。

京呉服ひろや
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老舗「カワカ金物店」の土蔵造り

近代建築としても紹介されている「カワカ金物店」の建物は必見。

カワカ金物店

現在は「総合金物センター カワカ」として、千葉県旭市ニ-1693で営業中。

創業240年以上。本格的に金物を扱ってから150年になる老舗だ。現在の社長は9代目飯島嘉右衛門(カウエモン)。

明治時代の建物

ホームページに詳しい歴史が記載されている。

【社名 カワカの由来】
初代が川の脇に創業した事と、金物を取扱始めた4代目生家の川岸屋の川と嘉右衛門の嘉を取り、川嘉(カワカ)となりました。

初代は旭市旧成田村本町通り(旧国道)竜慶寺橋のたもとで創業。現在の場所に移転したのは、明治9年頃だそうだ。

明治30年、旭の大火で店舗が全焼。そのため、現在の本格土蔵造りの店舗を新築させたという。

そのため、建物が建造されたのは明治30年(1897)ということが分かった。

この建物は明治時代の写真にも写っている。旧本店として、現在は使われていないが、旭市唯一の土蔵造りの店舗として保存しているらしい。

また、並びにある和菓子屋 「坂本」は落花煎餅を販売していたそうだが今は閉店している。

落花煎餅

旭で古くから栄えたと思われる本町通り。土蔵造りの店舗は旭市唯一とのことだったのでこれからも残ってほしいなと思った。

交差点へ戻ってきた

 

(訪問日:2021年6月)

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