旭「しんちょう通り」「新田中央会」。第3の商業都市だった街 ー旭⑴

旭「しんちょう通り」「新田中央会」。第3の商業都市だった街 ー旭⑴

今回からは、以前から行ってみたいと思っていた千葉県旭市にある総武本線「旭駅」へ!

地図で見るだけでも商店街や旅館が残っており、「どこから探索しようかな」と迷ってしまうほど、魅力が溢れる街でした!

総武本線「旭駅」にて

千葉県旭市ロ。総武本線「旭駅」に到着。千葉県の北東部に位置する街です。

駅の開業は、明治30年(1897)。総武鉄道の「旭町駅」として開業したそうだ。その後、昭和34年に「旭駅」に改称。

旭駅南口

今回は、商店街が多く残っている駅南口を探索。

旭市は近郊農業が盛んで、千葉県内第一位・全国第五位の農業産出額を誇っているという。

千葉県旭市紹介ガイド」に旭市に大きな湖が存在したことが書かれている。

更に江戸時代中期に入り、北部に広がる広大な湖、椿海の干拓が始まりました。

その後、干拓によって、周辺各村は用水源を失ってしまい、溜池や惣掘を造成しましたが、
水田用水に悩み続け、300年後の大利根用水工事の完成を待たなくてはなりませんでした。
1939年(昭和13年)に起工した大利根用水工事が終了したのはなんと戦後に入ってからです。

この干拓地は干潟八万石と呼ばれ、現在では首都圏の食料をまかなう東総の大穀倉地帯となっています。

旭市周辺に存在した椿海は、江戸時代に干拓され、現在は首都圏の食糧をまかなう大穀倉地帯に。私たちの生活も支えられているかもしれないと考えると感謝しかないですね。

また、九十九里浜の最北端に位置し、海水浴場も賑わい、観光スポットも多数。かつては千葉県内の太平洋沿い地域では茂原市、銚子市に次ぐ第3の商業都市でもあった。そのため、現在も旭駅周辺には商店街が多く残っていると考えられる。

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駅前の商店街「しんちょう通り会」

旭駅南口を降りて、右に広がる商店街が「しんちょう通り会」。

しんちょう通り会

旭市のシンボル・太陽と海岸が描かれていて「好きですあさひ」という言葉にグッと来る。私も好きです。

旭駅南口

商店街の範囲は約300mほど。加盟店舗数は31店舗という情報があったがいつの話かわからない。→千葉県がまとめたPDF

喫茶店「ケセラン」

商店街の入り口で目を奪われるお店を発見。喫茶店「ケセラン」。

手描きのメニュー表がとても可愛い!

メニュー表

駅前の喫茶店が営業していて凄く嬉しい。今回は時間の関係で立ち寄れなかったけど、この喫茶店を目的にまた訪れたいな…

リベンジしたいな~

ここから始まる旭の探索にワクワク。心が躍る。その手始めとして「しんちょう通り会」を選んだのは正解だったかもしれない。

しんちょう通り会を西へ

喫茶店の隣辺りが更地になっていたのが気になったので調べると、2012年のストリートビューに「ミヤスズショッピングセンター」の建物が映っていた。

平成25年に破産手続きを行い、現在は更地に。一度見てみたいと思っていた建物だったので間に合わず残念だ。

3階建て?展望台がせり出しているような外観が昭和感満載。隣にあった古民家も更地になっていた。

現在の商店街

商店街を西へ進む。「食堂」とだけ書かれた建物に惹かれる。

食堂

「トネ時計店」は営業中。控えめに時計が設置されている。

トネ時計店

駅前のショッピングセンターが閉店したから商店街も衰退したのかと考えたが、2012年時点でシャッターが閉まっているお店が多いので時代の流れかな。

シャッター通りに

「洋装生地 加納屋旭店」。かつての賑わいを感じながら、人通りが無い商店街を歩くのは少し胸が痛む。

洋装生地 加納屋旭店
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アーケード屋根があって広い商店街よりも、駅前の道幅が狭くてお店が密集している商店街が好き。お店や人との距離が近いから。きっと歩いて買い物がしやすいだろうな。

でも今は車社会。そういう距離感も変化している。

道幅が買い物にちょうど良い

右に見る「DANDAN」というのは喫茶店。しかし、閉店してしまったという。「わき道にそれて純喫茶2」に紹介されている。

ダンダン

私も名前を知っていて、いつか行ってみたいと思っていたのだが…最近閉店してしまったと聞きショックだったのを覚えている。

向かい側の建物

加盟店数が30店舗というのはだいぶ昔の話かな、というくらいシャッター通りの雰囲気。

ちょっと危なそうな建物も

建物に隠れてコンクリート製のゴミ箱も残っていた。

意外とレアなゴミ箱

前回の東京オリンピックを機に、コンクリート製ゴミ箱は撤去されたはずだが…まさか2020年の東京オリンピックも迎えることになるとはごみ箱もびっくりだろう。

ポツンと残っていた
裏通りの建物

角の眼鏡屋「共文堂」は営業中だったが、隣は重くシャッターが閉まっている。

左は理容室

「毎日新聞」の薄くなった文字が見えるビル。

毎日新聞

緑のシャッターと、ピンク色の派手な柄のテント…どんなお店だったのだろう?

可愛い雰囲気

「しんちょう通り」はここで終わり。

街灯が綺麗に並んでいる。

商店街のことを地元の方に伺おうと思ったが、ほとんど歩いている人とすれ違わず。昔の話を覚えている方がいたら教えてください。

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踏切北の「新田中央会」を歩く

「しんちょう通り会」を出ると正面に「旭ボウル」。

旭ボウル

今回は、踏切を超えて北側に伸びる「新田中央通り」も合わせて紹介。

新田中央通り

右に見えた「美孝観光」の看板に目を奪われた。温泉行きたいな~

美孝観光

「ようこそ 新田中央会」街灯のアーチに時計がついているのは珍しい!時間がわかって便利ですね~

新田中央会

なぜ、「新田中央会」という名前なのだろう?元々は田んぼが広がっていたのかな?

新田中央通り

検索しても「新田中央通り」に関する記事はほとんど見当たらず。記録している人が少なそうだ。

シンテツ商店

「新芳商店」は落花生など名産品を扱っているお店のようだ。

新芳商店

その隣は寿司屋「加満屋」。

加満屋

向かい側は精肉店。新田中央通りでも一通りのお店が揃っていた雰囲気。

精肉店

そして歩いていると、古そうな石柱が道に立っていた。奥の道が気になる…

奥へ進んでみよう

舗装はされているが、奥へ行くほど鬱蒼と茂っている。かなり狭い参道だ。

奥へ

奥にあるのは「金比羅神社」だった。街中にあるが、境内は思っていたよりも広く、地域の人に大切にされているのがわかる。

金比羅神社

新田中央通り、長谷川時計店、トキワヤ呉服店などのお店が営業中。

トキワヤ呉服店
長谷川時計店

駅前通りと比べると交通量が多いので歩くときは注意。

うっすらと見える文字。なんのお店だったのか気になる。

とりあえず川の手前まで歩くことにした。

古そうな建物は「八木工芸」というお店。

八木工芸

結局、新田中央通りの由来もわからなかったな~

歩いて楽しい商店街。旭の魅力はまだまだ序の口です。

 

(訪問日:2021年6月)

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