姉ヶ崎駅~房総往還沿いの本町を探索。老舗、旧特定郵便局 -姉崎⑷

姉崎、いよいよ古くからの房総往還沿いの本町へ!姉崎は房総往還の継立場、宿場町として栄えた街である。レトロなイメージが無かった姉ヶ崎駅周辺のイメージが覆る探索だった。
宿場町・姉崎陣屋跡
千葉県市原市姉崎。姉崎は、江戸時代、房総往還の継立場(つぎたてば)、つまり宿場町として発達。また、さいとう・はるき著『房総城下町絵本』には「姉崎藩」として城下町が存在したことが紹介されている。
徳川家康の次男、結城(越前松平)秀康の子・松平(越前)忠昌が姉崎1万石を与えられ藩主となった陣屋えだるが、江戸時代初期に廃止となっているため面影はない。
しかし、現在跡地周辺は、入り組んだ住宅街と稲荷神社がまつられているというがどこから路地を入れば良いか分からず今回は断念。リベンジしよう。

こちらは、バス停「姉ヶ崎三角」の背後に建つ蔵。横にある看板に”タネ”の文字が見えるので、並びにある「藤田肥料店」の蔵と推測。

KYGNUS(キグナス石油)の姉ヶ崎本町サービスステーションと藤田肥料店。その向かいには、藤田金物店。

少し寄り道して、藤田金物店の横道を進むと、広い野原の大きな忠魂碑が建っていた。Googleマップには載っていない。

そして、大通りへ出て房総往還沿いの姉崎の探索を開始。駅近くは新しめのビルが多い。

株式会社シノサキは、1階が宝石・2階が家電・3階がメガネと充実したビル。

先ほどの藤田金物店がある交差点へ戻ってきた。

交差点の角、埋もれるように石碑が建っていた。字もかなり読みづらいが、道標だと思う。

町名と里、距離が書いてあるように見えるけど皆さんは読めますか…

姉崎本町の街並みと老舗
井口薬局の近くにある小湊バスのバス停「姉崎本町」。この辺りが宿場町姉崎の中心街だったのだろう。本町という言葉を見るとワクワクする。

左にある「井口薬局」は、以前の姉埼神社の記事で紹介した店舗。古い玉垣に店舗名が刻まれていたので老舗薬局かな。

隣の豆腐店「宍倉」は営業中。町の豆腐屋さんが営業しているのは嬉しい。


その向かいにあった和菓子屋「松月堂」は閉店し新しく介護ショップに。
2012年のストリートビュー
また、隣には解体され現在は無い宍倉金物店。
現在はドラッグストアになっている。

さらに豆腐店の並びには宍倉呉服店。宍倉、多いな…!

豆腐店と同じ家紋。手広く事業を展開していたのかもしれない。

宍倉呉服店の駐車場と門扉。

その隣にも呉服店!「サカモト呉服店姉崎店」。呉服店が並んでいるって、なかなか無い光景。宿場町として賑わっていた一面が見えた気がする。

2015年の時点で閉店している様子。レトロな看板が現在も残っていた。

楽しいお買物は皆様のサカモト。検索しても県内に他のサカモトは見当たらず。チェーン展開していたのかな?


姉崎仲町
さらに街道を西へ行く…

小湊バスのバス停「姉崎仲町」へ。本町から仲町まで歩いて来た。仲町という地名が残っていることからも歴史を感じる。

バス停の隣には、グリーンの外壁と赤いレトロなフォントが目を引く「姉崎家具センター」。この日は閉まっていたけど、現在も営業中?

2階の角が突き出ている三角形のようなデザインが不思議。2階スペースはどのように使われていたのだろう?イベントとかできそうなくらい広い。

姉崎家具センターの右側は、スーパーつゆざきと伊藤商店。どちらも看板が撤去されている。

並びにある「八百清商店」は営業中。初見だと入りにくいけど、地元の方の小さな商店が営業しているのは嬉しい。

外から見た感じでは青果店といった雰囲気。右側のテント屋根が無くなっている店舗は、羊毛ふとん専門店「トコヨダ」。向かいには「斎藤書店」。

ほんの数十年前はこの通りを歩けば買い物が一通り済んでしまうような商店街が広がっていたのだろうな…
オレンジ色と緑色の街灯。商店街名など看板は残っていないが、ここに商店街が存在したことを教えてくれる。

鈴木商店は、ヤマザキサンロイヤルとcook33のロゴ入り。店内が暗いので入る勇気が出なかったが、ヤマザキサンロイヤルの看板があるお店で現在も営業しているのはレア…

そういえば、姉崎を歩いていて大手チェーンのコンビニをあまり見かけなかった。まだ昔からある店舗が元気な証なのだろうか。
そして向かいにある古い門柱がある邸宅は、姉崎仲町郵便局と併設している。

斎藤家。かつて特定郵便局を営んでいた商家と思われる。

門柱脇の用水桶は、大正6年(1917)5月のものであった。今から100年前なのにとても綺麗…

斜め向かいにある宮田医院。こちらは新しい建物だなと思っていたが、

よく見たらプレートの医院の文字が旧字体…醫院って響きは惹かれるなあ。

姉崎探索、まだまだ続きます。
(訪問日:2021年9月)
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サカモトは県内でチェーン展開していたスーパーのサカモトでは?呉服のイメージはないのですが総合スーパーだったので、もともと呉服屋系かもしれません。Sのロゴを覚えています。茂原一番街に大きなお店があったのと、東金のサンピアの核テナントだったと思う。あと大網にもあったかな。他のお店は知りませんが10店舗くらいはあったと思います。木更津に百貨店業態の大きなお店を出した途端に経営が傾きだして、当時まだ勢いのあったそごうの支援をうけて、サカモトそごうとして、営業していた。その後、木更津のスーパーの出店ラッシュのなかで最初に脱落したんではないかな。
道標の文字は読めないですね。拓本を取るといいのではないかと思います。歩いて探索するには邪魔でしょうけど。巻きトレとコンテくらいなら持ち歩けるのでは?
確かに、そのサカモトの可能性ありそうですね!私も既視感あるロゴだな~と思ってました笑
父の転勤で、小学校6年の1975年に大阪に引っ越しました。
懐かしいです。しのざき時計店の娘さんは同級生でした。近所の蕎麦屋の娘さんも。
さかもととか家具センターとか見覚えあります。
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